50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2022-08-08 使っているソフトウェア

よく使うソフトウェアです。環境は Windows11 Home 21H2

  • マイクロソフト オフィス(インストール版)
    お客さんが使いますしね。
  • 秀丸メール
    安全・高機能・超高速なメールクライアント
  • 秀丸エディタ
    コード書きも大量の翻訳もしませんが、やはり便利。
  • Okoshiyasu2
    文字起こしに特化した音声プレーヤー。通訳訓練や音声から原稿を作るときに欠かせません。※注
  • MP3DirectCut
    MP3ファイルの長さを直接編集できる強力なソフト。初めて使ったときに感動しました。長いファイルを分割したり、CMを取り除いたり。
  • Audacity
    音声編集の万能ソフト。録音、再生、音声信号レベル確認に使っています。デファクト標準といっていいと思います。
  • STEP_M
    MP3ファイルのタグ(ファイル情報)を編集するのに便利。Unicord 非対応。
  • BunBackup
    ファイルバックアップ用。もっと高機能なものもたくさんありますが、手軽に使えるので愛用中です。
  • Adobe Acrobat Reader DC
  • Wondershaer PDFelement
    PDF編集ソフト。このソフト自体のバージョン管理に癖があって使いづらいのですが、機能は足りています。
  • IrfanView
    画像表示・編集ソフト。デファクト標準といっていいと思います。


通訳練習用にテープ起こしソフト(細切れ・繰り返し再生が容易な音声再生ソフト)は便利ですが、Okoshiyasu2 は 2009年で更新が止まっていて Windows10 以降の環境では設定ファイルの調整が必要です。株式会社アスカ21が無料で公開している「テープ起こしプレーヤー」を使っている人も多いようです。

2022-08-07 使っている機器

現在使っている機器です。

以上が常用で、予備として Blue Yeti Nano コンデンサーマイクがあります。

リモート逐次通訳のときはイヤフォンよりスピーカーのほうが楽ですね。


SHURE BETA 57A にせんたくばさみを使って Fifine K053 を固定。

 

2022-07-26 ドレスコード

服装も時と場合によりというお話です。


都心の通訳スタジオで遠隔通訳をすることがあります。その発注者さんと打合せをして気軽な服装で業務ができるようになりました。暑いので助かります。ある日の服装:
・かりゆしデザインの柄シャツ
・木綿パンツ
・スニーカー

これに慣れてしまうとドレスシャツに折り目の付いたパンツの必然性は何なのだろうと思ってしまいます。まして上着など…。


数年前から夏の軽装化は進んできましたが、新型コロナウイルス流行で在宅勤務が増えたことでこの流れが決定的になったと思います。国会中継でも閣僚記者会見でも夏ではネクタイなし。テレビのニュースキャスターもそうですね。高温多湿なアジアの島国の夏に冷涼な北ヨーロッパや米国東北部と同じ格好は不自然だという当然のことがようやく浸透したことを歓迎します。


出張でもホテルまでは通気Tシャツに短パン、麦わら帽で。

 

2022-07-11 久しぶりの集まり

通訳者仲間でピザを食べました。


いままでの2年半ほど、日本会議通訳者協会の業務でごく少人数で集まる他は通訳者仲間と話すのもオンラインが主でした。

先日久しぶりに飲食店で集まりました。物理的に同じ空間で話をするとオンラインとは一味違いますね。同じ時間内に交換する情報の量が数倍にもなるような気がします。
「次はだれが話すのか」
「ここで私が反応していいのか」
という「呼吸の読み」がずっと簡単です。思いついたことをすぐに話せるので言いたいことを忘れてしまうこともありません。


いままであまり話をしたことのない仲間ともすっかり打ち解けて楽しく過ごせました。伝染力の高い新たな変異コロナウイルスが広まりつつあるようで、こうした行事への参加も注意深く判断する必要があるのが残念です。


通訳者仲間の集まりに意外な利点があることが判明しました。日本語と各国語の通訳者が集まると、各国料理の濃密な情報が入手可能です。日中通訳者から水餃子のおいしい店の情報を仕入れました。通訳&餃子の集いなんか、いいかも…。

インド人の心のふるさとともいえる豆カレー。トゥールダル(トゥール = キマメ/樹豆、ダル = ひきわり)とマスールダル(マスール = レンズ豆)を半々で作りました。トゥールの個性が強くなりすぎないように目立たないマスールで「薄める」感じです。肉料理は南インドのチェティナードの調理法で豚カレーにしてみました(チェティナードでは豚はたぶん食べない)。

 

2022-07-02 本格的回復

新型コロナウイルス流行の打撃から業績がほぼ完全に立ち直ったというお話です。


月間売り上げの3か月移動平均をグラフにしています。今年2022年の4・5・6月の平均が3か月平均値で過去最高になりました。新型コロナウイルス流行による打撃から回復しただけではなくて、通訳専業になってから8年を過ぎて顧客とのよい出会いが少しずつ実を結んでいる気がします。


興味深いのが、通訳報酬の区分として伝統的な「全日」と「半日」の比率がコロナ前と大きく変わりました。

  • 2019年には金額比で 全日 100:半日 65 でした。
  • 2022年前半は 全日 100:半日 487 になりました。

同じ日に複数業務を担当することが常態化しています。

  • 2019年では業務のあった日数 209:業務回数 239 でした 
  • 2022年1月~6月では 業務のあった日数 97:業務回数 162 でした。

仕事のあった日あたりの平均業務回数は 2019年には 1.14回、2022年前半では 1.67回ということになります。都心の顧客の事務所で仕事をし、都内のホテルの昼間利用で別件、帰宅してからもうひとつ、といった働き方も月に2回くらいあるでしょうか。必要な持ち出し品リストを作って忘れ物がないようにしています。


半日の仕事でも半日しっかり会議や講習が続くことは珍しくなりました。オンライン参加に特有の「気疲れ」があるためか、会議の時間が全般的に短くなっているように思います。その結果効率的な進行につながっているのかもしれません。


貸会議室で準備。

今年もたくさんの花を付けました。

 

2022-06-24 ダイナミックマイク導入(2)

前回の投稿

2022-06-24 ダイナミックマイク導入(1)

では在宅通訳で周辺騒音が問題になるお話をしました。


いままで複数の通訳現場でダイナミックマイクロフォンを使っているのを見かけました。通訳技能向上センター(CAIS)のビジネス通訳検定(TOBIS)会場では SHURE SM58 でしたし、複数の大手通訳会場手配会社は SHURE BETA 57A を使っています。

BETA 57A はスーパーカーディオイド、鋭単一指向性なのでマイクの横や後ろの音を拾いにくくなっています。音声で使うときにはマイクの正面から話す必要がありますが、その他の方向からの音は相対的にかなり弱まります。おそらくこの理由で通訳機材会社が選んでいるのでしょう。


ダイナミックマイクロフォンをPCに接続するには注意が必要です。

  1. 直接PCに接続(アナログ接続)するとマイクの音量が不足することがあります。Windows の「マイクブースト」が必要になるかもしれません。コンピューターショップ「ドスパラ」のウェブサイトに詳細な説明がありました。
    マイクの音量を設定する方法
  2. オーディオインターフェイスを介してUSB接続する方法もあります。PC内蔵の A/D コンバーターを使わないため音質が良くなるかもしれません。


SHURE BETA 57A を購入し、オーディオインターフェイスを使ってPCに接続してみました。実に良い音です。自然な声に聞こえます。音質ではコンデンサーマイクにかなわないだろうと思っていましたが、通訳では非常に良い印象を与えると思います。そして資料をめくる音はかなり低下し、エアコンや周辺の音はまったく聞こえなくなりました。録音・再生ソフトウェア「Audacity」のレベルメーターは無音時にまったく動きません(コンデンサーマイクだと周囲のわずかな音をきちんと拾うのでレベルメーターが常時ちらちらと動いています)。

注意点としては、オーディオインターフェイス内で再生側にも信号が流れるので自分の声がスピーカー/イヤフォンで再生されます。私はこれは好まないので再生用とは別のオーディオインターフェイスをマイク接続専用にしました。PCの設定で再生用とマイク用に別のオーディオインターフェイスを指定しています。


Blue Microphone の Yeti Nano は一時的に退役し、しばらく BETA 57A を使ってみます。

 

2022-06-24 ダイナミックマイク導入(1)

コンデンサーマイクからダイナミックマイクに変更したというお話です。


以前にマイクロフォンについて少し書きました。

2021-01-17 音声機器の話--マイクロフォン(1)

新型コロナ肺炎流行が始まった頃に Blue yeti NANO というUSB接続のコンデンサーマイクを使い始めました。外国の通訳プラットフォームに登録したところ、「プラットフォーム運営者はリモートデスクトップ機能で通訳者のコンピューターに接続されているUSB機器を調べることがある」という条件だったので、推奨されているマイクなら無難だろうと思ったのが第一の理由です。低~中価格帯のコンデンサーマイクとしては高評価なのも安心材料でした。


講師を担当したセミナーで「声がよく聞こえる」という評価をいただきました。USB接続のコンデンサーマイクなので本体内に A/Dコンバーターを内蔵しているわけで、そのチップがビジネス向けPCのオンボードチップよりは(少しは)高級なのかもしれません。


コンデンサーマイク、それもダイアフラム(振動版)がそれなりの直径のものはかなり鋭敏です。通訳者の声をみずみずしく伝えるいっぽう、紙をめくる音やキーボードの音、室内外の音もかなり拾います。米国の通訳プラットフォーム運営会社のエンジニアからエアコンのファンの音を指摘されました。私の作業場所だとエアコンのファンは横手にあるのですが、マイクの単一指向性がやや鈍いか、または空気の動きがマイクに当たって(いわゆる「吹かれ」)いるようです。


対応策としてはヘッドセットのマイクを使うか、ダイナミックマイクを試すかでしょうね。ヘッドセットのマイクはダイアフラムがごく小さく、音質は劣ります。短時間なら音質はあまり気にならなくても、セミナー等で時間が長くなると聞き手は疲れを感じるはずです。

ということでダイナミックマイクの検討を始めました(続く)。


2012年4月にインタースクール東京校に通い始めてからずいぶん立ち寄ったドトール赤坂一丁目店。

いつもの散歩道にはあじさいが咲きます。