50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2022-06-23 近隣との良い関係

向かいの家で駐車場の工事をするそうです。コンクリートのはつりを伴うのでかなりの音が出る。朝のごみ出し時に声をかけられて予定を教えてもらいました。

私が在宅で通訳をしているのを数か月前に話したので覚えていたのでしょう。たまたまその日は初めての顧客の遠隔通訳があるので都内のホテルに移動して仕事をすることにしました。翌日は朝から都心で別の業務があり好都合です。


隣家のピアノの練習でも今回のような工事でも、
「いつ始まっていつ終わるか」
がわかっていれば音はあまり気にならないものです。

集合住宅でときどき聞く
「はじめましてが苦情を言いにいくとき」
は避けたいものですね。


親が言うには50年前にテニスボールくらいの小さなサボテンをもらってきたそうです。30年経ってから花を付け始め、今では毎年必ず咲きます。今では直径15cm・高さ20cmくらい(40cmくらいまで伸びました)。日本の雨や冬をものともせず良く育つので、数年前に「胴切り」をして寸法を詰めました。「短毛丸」(たんげまる)という種類だそうです。

 

2022-06-19 一年の計

自営業者の税務年度は1月開始・12月終了です。管理会計も同じ年度で実施しています。


年末が近づくと翌年度の簡単な事業計画を考えます。計画と言うよりは「期待」と呼んだほうが正しいかもしれません。内容は二種類。

  1. 年間の「コア通訳報酬」額
  2. 顧客・業務開拓


コア通訳報酬は私が勝手に使っている用語で、消費税別の狭義の通訳報酬です。含むのは通訳報酬・二次使用料・通訳報酬の時間延長手当・打合せ報酬。含まないのは交通宿泊費・出張手当・宿泊手当・移動拘束など、通訳そのものに関係のない収入です。


顧客・業務開拓は次の年にどのような顧客と取引をしたいか、どのような仕事をしたいかです。「△△エージェントに登録する」や「□□分野の仕事をする」といったもの。具体性のない「願望」に近いものもあれば、具体的な行動まで考えたものもあります。


年の途中で進展を確認しますが、計画に従ってものごとが進んでいることもあるし、予定外のことに取り組むようになることもあります。新規取引先の開拓は仲間の通訳者の紹介によることが多く、思いもかけなかった進展もありました。


取引先や取引先の比重は時と共に変わっていきます。主要取引先のシェアの年度別推移をグラフにしました(2022年は前半のみ)。一番下と下から4つ目の取引先は以前に多くの取引がありながら現在では取引がなくなっているのがわかります。それでも他の客先への売り上げが増加したので総額は伸びています。客先によって通訳業務の内容は異なるので、自分が望む仕事に近づいていくためにも健全な入れ替わり・増減は必要でしょう。個人事業主と「主」の字が付くのですから、自分で考えて行動する機会が与えられていると思うようにしています。



 

2022-06-08 ちょっと模様替え

机の上の配置を少し変えたというお話です。


ThinkPad X1 Carbon という14インチ画面の薄型ノートPCを卓上でも移動先でも使っています。数か月前から別体ディスプレイを使い始めました。以前デスクトップPCを使っていた時の EIZO FlexSacn  S1701 (2006-2011年に製造)です。ディスプレイの前に表示パネルを半分畳んだPCを置き、そのPCのキーボードとトラックポイントを使っていました。


最近細かい PowerPoet 資料を見ることが多くなり(気持ちはわかりますが、皆さん詰め込みすぎ!)、17インチ(対角線 43cm)では字が読めるまで拡大するとスライド全体が表示できなくなって不便を感じます。もう少し大型のディスプレイということで同じく EIZO FlexScan EV2485(24.1インチ、対角線 61.1cm) を購入しました。表示面積は 1.8倍になります。27インチも考えたのですが、WQHD(2560×1440)の解像度だと広大な画面に小さな文字が、ということになりそうなのでFHD(1920×1200)にしました。


それと共にPCを閉じて机の隅に追いやり、別体キーボードとマウスを使うようにしました。目の前に半分閉じたノートPCがなくなるだけでずいぶん視界が開けた気がします。画面が見えればよいというものではないのですね。

FILCOブランドのキーボード「マジェスタッチ」も久しぶりです。「茶軸」スイッチの標準的なキータッチですが、ノートPCから移行すると新鮮ですね。通訳業務中に打鍵すると音が目立ちそうです。


横浜駅西口を出て川を渡ったところにあるネパール料理店「スバ」はおいしいダルバート(ネパール定食)を出します。

 

2022-06-04 傷は浅かった--今だから言える

新型コロナウイルスの流行のため人の往来が途絶え、会場で実施する通訳業務は2000年3月・4月に文字どおり消滅しました。

影響を受けた度合いは通訳役務の提供形態・提供先でずいぶん異なりました。施設訪問等、代替手法が取れないものは実施が中断されたままになるいっぽう、会議は遠隔実施へと移行が進みました。放送通訳はコロナ関連情報が増えてかえって忙しくなったはずです。

「コロナで通訳の仕事、どうなった?」
と尋ねると、相手によって答えは様々だったわけです。


企業や政府関係の仕事が中心の通訳者の一例として、私の3か月平均の業務量(金額)を参考として掲載します。「2019-09」と表示があれば 2019年7・8・9月の平均です。

緊急事態宣言が発せられた 2022年4月から直後の3か月に大きな落ち込みがあります。しかしその次の3か月で早くも増加が始まりました。

2021年1月~3月の平均でかなり伸びているのがわかります。2022年の4月からは引き合いが旺盛で、1~6月の半年では過去最高になりそうです。


遠隔対応の業務が中心の顧客と出会えたこと、以前から取引のあったエージェントが積極的に遠隔業務を提案できたことのおかげです。

飲食や旅行産業では業態を見直さなければならなかったり縮小・廃業せざるを得なかった例も多く見聞きしました。たまたま通訳をしていて、たまたま遠隔が可能な顧客に役務を提供できたという運の要素も強いと思います。

横浜駅西口を出て近くの「スバ」のダルバートはとてもおいしい。

 

2022-05-26 人のことをまねてみる

他の人が
「これ、いいですよ」
というときにはなるべく従ってみようと最近心がけています。

以前にはなかなかしなかったしできなかったことです。


「本当におなかがすききってしまう前に何か食べたほうがいい」
というのは一緒に仕事をした若い通訳者です。その方が親から聞いた話らしい。何かを食べて消化するにはかなりのエネルギーを使うので、その「余力」があるうちに何か食べるほうが体にやさしく仕事にも悪影響が出ないというお話です。

スポーツ医学の研究でも5時間活動したら食べたほうが良いらしい、という結果が出ているとか。


「マイクロフォンにはブーム(取付支柱)があったほうがいい」
これは米国在住の通訳者から聞きました。使っている Yeti Nano をアームで支えるようにしたらあら不思議、声が良くなったという評価を得ました。マイクの高さが適正になり、体の姿勢が良くなって発声が改善し、自分の胸に反響する音も自然になったようです。机の振動も伝わらなくなりました。


「ノートPCには架台を使ったほうがいい」
という話はよく一緒に仕事をする通訳者から聞きました。常時使うPCはノート型ですが、外付けのディスプレイを使っています。在宅同時通訳をするときに2台目のノートPCの出番です。アルミ製の折りたたみスタンドに乗せてディスプレイの高さを常用ディスプレに合わせたらずっと見やすくなりました。肩・首・目の疲れもだいぶ軽減される気がします。


ほかにもいろいろと教えてもらってありがたい限りです。


少し前のことになりますが、花の季節。こんな場所を歩きながら同時通訳の練習ができるところに住んでいると、都心に出るのに少し時間がかかっても、まあ、いいかと思います。最近は在宅通訳が多いですし。

 

2022-04-27 そこそこの業務量

2022年の1月・2月はやや低調でしたが、3月・4月は新型コロナウイルス流行前の水準程度の売り上げになりました。1~4月の合計が過去最高にわずかに及ばない程度です。

「過去最高」というと言葉の響きは良さげですが、あくまで相対的な表現ですね。Paul Simon の書いた曲 One Man's Ceiling is Another Man's Floor(邦題:君の天井は僕の床)のように、私の月間最高額が最低額という通訳者もいることでしょう。

人と比べることは毒にもなり薬にもなると思います。どのくらいの業務量を扱うとどのくらいの収入になるかをなんとなく知っておくのは通訳を生活の糧とするには必要でしょう。


2012年4月21日にインタースクール東京校で初めての授業を受けてから10年が過ぎました。通訳者養成課程の最高齢受講者はその後フリーランス通訳者になり、申告所得では会社員時代を上回ることもありました。思い切った「商売替え」としてはまあまあかもしれませんが、過ぎたことは過ぎたこと。常にある程度の焦りや不安は感じていないと危ういと思っています。


このあたりに住んでいる人にとってこの景色はあたりまえ。

製造販売元でしか買えないお菓子。峠を越すための「力餅」だったそうです。