経験による助言はありがたいというお話です。
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同時遠隔通訳を多く経験した人の助言を思い出しました。
「ウェブ会議システムを使う時にもスマートフォンを用意」
「ヘッドセットには予備が必要」
というものです。
たいていは会議手配者(エージェントや会議主催者)が事務連絡でこの準備を条件にしていますが、ときどき書いていないこともあります。
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通訳者として参加したウェブ会議でシステム運用に問題があり、通訳音声を別途電話回線で届けることになりました。助言に従ってヘッドセットをつなげたスマートフォンを用意しておいたので即座に切り替えて通訳を続けることができました。
自宅から電話回線で会議に入る時には通話料の問題があります。事前に扱いを決めておくことが必要ですね。おそらく日本なら 20円/30秒 といった一般的な通話料を時間分だけ請求するのが妥当でしょう。通話時間無制限の契約をしている通訳者もその分月額料金は高いわけですし。
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スマートフォンは Android の普及型なのでイヤフォン・マイクの接続は 3.5 mm の4極ジャックです。何も考えずに安価なヘッドセットを買いましたが、実は4極プラグ・ジャックには2つの規格があるのですね。
イヤホンプラグの種類って?
(「レコチョクのエンジニアブログ」から。レコチョク様にはお礼を申し上げます)
ヘッドセットはエレコムの HS-HP22TBK 。ちゃんと使えるのだろうかという価格・作りですが装着感や音質は悪くありません。予備用ならこれでもいいかな、と思いました。マイクゲイン(音量)はかなり高いようで、安定した音声を届けられました。
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USB 接続の機器はPC側で認識できる(私はマイクですよ、私はメモリですよ、とPCに伝えている)ので、遠隔同時通訳の機材試験の対応に便利です。エンジニアにPCの遠隔操作を許可するとUSB機器として何がつながっているかを確認できるのです。
エンジニアは通訳者にどれだけハードウェア知識があるかわかりませんから、最も無難な構成を好みます。つまり通訳者のPCを遠隔操作してUSBデバイスとしてヘッドフォンとマイクロフォンが接続されていることがわかればとりあえず大丈夫だろうというわけです。
通訳者が手持ちの高級イヤフォンを使いたくて 3.5 mm のフォーンジャックにイヤフォンを差し込んでいると、そのイヤフォンはエンジニアからは「見えない」ので不安なのでしょう。
「見せUSBヘッドセット」を接続して機器試験に合格し、本番では好みのイヤフォンやマイクロフォンを使う通訳者もいそうですね。
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