50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2020-06-06 少しの差が大きいときもある

主に使用するコンピューターを入れ替えました。

これまで使っていた東芝 dynabook は出張先のホテルに納品してもらった思い出の深い機器です。キーボードを2回交換し、ハードディスクドライブは自分で半導体ディスク(SSD)に換装しました。2回目のキーボード交換のときには主基板の回路にも不具合が見つかったというので主基板も交換しています。つまり中身はかなり入れ替わっている…。

所属している日本会議通訳者協会で連載記事を書いたり業務で翻訳をするようになって dynabook のキーボードの感触が気になっていました。キーの沈み込み(ストローク)が浅く、押し下げたときの「しっとり感」がないのです。そんなときにキートップが1つ外れてしまいました

以前に通訳業務の顧客事務所で使った機器のキーボードの感触がとても良かったのでその機器の後継機にしました。

キーの手ごたえを試していると dynabook と新型機との違いはよくわからないのですが、文章を入力すると手ごたえの違いは歴然としています。打鍵するときの音も静かです。意外にもタイプミスが大幅に減りました。

静音設計でCPU負荷が低いときは本当に静かです。

キーボードの手ごたえや音。それぞれはコンピューターの数字で表れる性能に直接関係しませんが、道具として使うと大きな付加価値でした。

「ただで金は取らない」

通訳者も顧客にそう思ってもらう仕事をしようと思いました。


こんな季節になりました。

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2020-06-05 思ったほど壊滅的ではなかった

2020年3月から通訳業務量が激減しましたが、数字を見ると壊滅的というほど悪くはないのかもしれません。

月間通訳売上額の前年同月対比です。4月が前年同月比 -87% と非常に厳しい月でした。5月は遠隔通訳の仕事があって3月よりも業務量が増えています。

1月 80%
2月 97%
3月 29%
4月 13%
5月 44%

1~5月の累計は前年同期比 50%


コロナウイルス流行の直接的な影響で通訳業務が減少したのもさることながら、今後は通訳業務を発注する顧客の収益悪化に伴う経費削減も大きな懸念です。

今年の年間売上目標を昨年比 50% としておきましょうか。この売り上げならなんとか持続可能。しかし、昨年 2019 年は私にとって少し「出来過ぎ」の年だったのかもしれませんが…。

2020-06-04 ものが売れるとは

買う人の立場で考えようというお話です。


もうずいぶん昔になりますが、社会保険労務士(社労士)という国家資格を取りました。税理士や行政書士などと同様に「独占業務」が認められています。社会保険や労働法規関係の書類を事業主や本人の代わりに作成・提出するためにはこの資格が必要ということです。

資格取得当時に社労士の仕事のしかたについていろいろと情報が入ってきました。大きく分けて「開業社労士」と「勤務社労士」があります。ちょうど「フリーランス通訳者」と「社内通訳者」に対応します。


開業を考える有資格者の中には
「難関といわれる試験を突破した。独占業務もある。仕事はあるだろう」
と考える人もいます。しかしここには仕事を発注する「買い手」の視点が欠けています。顧客に価値が生まれるから業務を提供する側(社労士)にも価値の「取り分」がある。

社労士も客商売だと意識したのは10年後に通訳者になるときにとても役立ちました。通訳学校に通い始めたときから
通訳 = 客商売
だということを当然だと思ったからです。

顧客があなたから通訳サービスを買う理由はあなたが

帰国子女だから
留学したから
純国産通訳者だから
有名通訳学校を修了したから
通訳専攻の大学院を修了したから
通訳学校に行かずに苦労して勉強したから
思い切って勤務先を退職したから

ではありません。

あなたの通訳サービスを買うほうが他の人から買うより良さそうだからなのです。

 

2020-06-03 素材2題

英国編集の週刊誌 The Economist を購読しています。自らを this newspaper と呼んでいますので、週刊「紙」と呼んだほうがいいのかもしれません。

一般誌なので読みづらいこともなく、日本に同様の読み物がないのでおすすめできます。

最近久々に
The Economist の文章はうまいな」
と感心しました。論旨の展開も表現もたいしたものです。伝統的に署名記事はなく、そのためもあってか
「ここはひとつキメてやろう」
という効果を狙った記述がないのが読みやすい理由のひとつかもしれません。


通訳者仲間から教えてもらった NPR の How I Built This という番組。過去放送分がポッドキャストになっていて便利です。いくつか聞いてきましたが、Dell Computer の創業者 Michael Dell の回は同時通訳の初歩の練習としてとても優れていると思いました。
・文の構成が明確
・語りがゆっくり
・発音は標準米音
・話の展開の予想がかなりできる
・パーソナルコンピューター事業の話なので内容がわからないということがない

落ち着いて影を踏むように同時通訳してみると「聞きながら訳出する」という同時通訳特有の部分に集中して練習ができるはずです。

 

2020-05-31 翻訳で訓練

「ほんとうにそう言っていますか」
という問いに答えるには翻訳も効果的だというお話です。


よい翻訳の参考書を教えてもらったので、原文を読み取れているか、訳文が自分の理解を正しく他人に伝えることができるかを確認しています。

書き手の意図に迫るのはなかなか難しい。


夜に開花し、翌日の夕方にしぼみます。わずか1日にも満たない花の命。

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2020-05-28 肩こりの原因は

ずっと使ってきたノートPCのキーボードの「A」が外れてしまいました。キートップが取れるのは2回目です。

この故障は東芝 dynabook によく発生するようです。

キートップのないメンブレンスイッチを直接左手の小指で押し下げていたら肩が凝ってきました。

キートップを固定する本体側の金属の爪が曲がってしまったのでキーボード交換が必要です。修理費はかなりのものになり、数日間かかります。

購入したのが 2014年の9月で、キーボード不調はこれで3回目。平均すると1年と328日に1回発生していることになります。今回修理すると次回の故障は2年くらい先ですね。

途中でHDDをSDDに交換してまだまだ快調ですが、キーボードの打鍵感があまり良くないのが気になっていました。今回は思い切ってPCを交換することにします。

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