通訳にも野球の四球(base on balls, BB)のようなものがあるというお話です。
無事に発注者から通訳業務確定の連絡を受け、資料が届いて準備をします。やや緊張して現場に出かけるのですが、意外な展開ということも起こります。
通訳者が言葉を口にする機会がない。
会議の参加者全員が共通の言語でやりとりできてしまうことがわかったり、通訳を必要とする人が急遽出席できなくなったり。あるいは通訳の発注側や通訳手配会社が状況を読み違えたり。
フォアボールです。通訳者はじっとしているしかありません。場合によっては会議の主催者から申し訳なさそうに
「よろしければもうこの場はけっこうですから(いると目障りだから)」
と伝えられる場合もあります。
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昨年(2018年)は四球が6回ありました。通訳者仲間に言うと皆さん回数の多さに驚きます。
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今年は四球がないな、と思っていたら、年の前半に経験しました。
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四球は淡々と受け止めています。かつての勤務先で営業担当の役員が言っていました。
「仕事をせずにカネをもらうのが最高。仕事をしてカネをもらうのがその次。仕事をしてカネを取り損ねるのは最悪」
仕事をするといろいろと危険や責任が付いて回ります。四球のときには
「ま、こういうこともあるか」
「通訳者の休日、いいじゃないですか」
と気楽に考えることにしています。
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団地の中にベトナム料理店がありました。神奈川県横浜市西部に感じが似ていますが、ここは東京都。