そりゃあね、いつも切れ味よく訳が出ればいいなあと思うんですよ。でも場面も内容も常に変わるこの仕事、ちょっとほろ苦い気持ちで帰るときがほとんどです。
昨年の私よりもずいぶん進歩したな、と思うときもあります。それにもかかわらず
「こりゃ何とかしないと」
と思うことばかり。
ひとり反省会でいろいろと改善案は思いつくので(原文の理解と訳語が多いですね)、回数を重ねると少しはましになっていくのかもしれません。
昨日の記事で紹介した東村アキコの言葉ではないですが、
「どれだけ手を動かしたか」が全てだ。
という学習も非常に大切だと思います。自分で訳してみて、それを自分で批判的に観察する(批判的に観察できない場合には通訳訓練の前に英語や日本語の練習から始める必要がありそうです)。1回での「気づき」は少ないかもしれませんが、それを重ねていくのも学習。
通訳学校で「通訳の方法」ってのをつかんで上達しようという考えは9割くらい的外れじゃないかなあ。何年も、とは言わないけど、1年から2年程度は
「もうこれ以上は勉強できない」
「(同じような環境下で)私より勉強している人がいたら連れてきてみなさい」
というくらい集中して取り組むと何かわかってくるんじゃないかと思います。