逐次通訳と同時通訳と。違うといえば違いますが、似ているといえば似ています。そんな不思議な関係にある二つの通訳様式。
2024年の12月に異なる逐次通訳の仕事が合計で5日以上続くことがありました。報道担当者が入る場面や技術的な講習、対談などいろいろ。
資料を読んで準備するのに忙しくなり、いつもの同時通訳練習ができない日が続きました。
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逐次通訳の業務が一段落したところで久しぶりに散歩しながらの同時通訳練習をしてみて驚いたのが、練習を始めてすぐに
「遅れない。かといって無理に早く訳出を開始して不自然になることもない」
と感じたこと。
逐次訳を毎日してきていきなり同時訳に切り替えたから調子が出るまで少し時間がかかるかと思っていました。人間の精神活動には不思議なことがいろいろあるようです。
話の内容をできる限り把握して別の言語で説明するという通訳の根源のところは変わらないのだな、と思い出す機会になりました。また、言語運用を伴う練習ならほとんど何をしても通訳技能の向上につながるのだろうということも考えます。
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日頃の通訳演習でなんとなく伸び悩みを感じているときには練習方法やその組み合わせを少し思い切って変えてみると何か気づきがあるかもしれません。
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いつもの散歩道
出張先の中心駅近くにスリランカ料理店が二軒も。
葉に包まれているから「ランプライス」か、と思ったらそうではなく。
盛り付けの効果を狙ったもののようで、葉に包んで蒸す調理ではありません。