自宅勤務で音声を扱うといろいろ危険があるというお話です。
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自宅で遠隔同時通(RSI)の仕事をすることが増えました。
いままで気にしなかったことが急に重要性を帯びてきます。なんといっても作業場所の騒音。家族、宅配便、町内会費集金といった自宅での要因もあればごみ収集車の作業、近所の幼稚園の運動会、投票の呼びかけ、救急車の通過も。
最近困ったのが近所の庭木の手入れ。大枝を落とすチェーンソーの音が響き渡りました。大枝は何本もないので私の担当部分のときには幸い作業が終わっていました。しかし、数時間してからまたチェーンソーの音が。なぜだろうと外を見たら、チェーンソーではありません。小型ガソリンエンジンを使ったブロワー(落ち葉を気流で吹き飛ばす道具)です。
「頼むよ…。庭木を切って落とした葉っぱくらいホウキで集めてくれ…」
と思いますが、向こうだって仕事です。
そういえば先日外を歩いていたら集合住宅の外壁補修で足場を組んでいて、パイプのぶつかる音がにぎやかでした。
生活圏には音があふれている…。
確実なRSIを実施するためにスタジオに通訳者を集める方法の意味がよくわかりました(サイマルインターナショナルで Intreprefy を使うRSIは現在この方法だけだと聞いています)。
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通訳エージェントやRSIプラットフォームの提供者もリスクや注意点を明らかにして顧客に提示する必要があるでしょうね。一口にRSIといってもいろいろな形態があります。
- 通訳者はスタジオ(会議場)に集合し、技術者が同席
- 通訳者はスタジオ(会議場)に集合し、技術者は遠隔で参加
- 通訳者は自宅等から参加し、技術者はスタジオ(会議場)で参加
- 通訳者も技術者も自宅等から参加
以上の4通りに対し、会議参加者の参加方法も複数あります。
- 参加者が全員同じ会議室に集まる
- 本店会議室に遠隔会議システムがあり、支店等を結ぶ
- 本店・支店・自宅等が同じ立場で遠隔参加する
これだけでも 3×4 の12通りです。通訳費用を比較するときにはどのようなサービスを提供するかをはっきりさせる必要があるはずです。
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通訳者仲間に教えてもらったオーディオ簡易ミキサー。PC その1で遠隔会議室(Zoomや MIcrosoft Teams、WebEx、BlueJeans、Google Meet)に参加し、会場音声を取ります。PC その2で遠隔同時通訳プラットフォーム(InterpreteX)につなぎます。
PC その1とその2とのオーディオ出力をミキサーで混合し、ヘッドフォンやスピーカーで聞いています。音量を個別に調節できて便利です。
写真上が入力(3系統まで)で下にヘッドフォン端子とラインアウト端子があります。右側は電源(USB)です。