以前に中国語の学習過程で自分の声を良く聞くようになりました。発音の個々の要素から始まり、抑揚や間の取り方など、手本とじっくり聞き比べることで学べることはたくさんありました。
この習慣は通訳の練習をするときに役立ちますね。
・自分の訳出でできていること・できていないことがよくわかります
・慣れてくると、訳出しながら自分の声をモニタできるようになってきます
シャドウィングや同時通訳といった聞きながら話す練習では特に重要ですね。始めた頃は、負荷がかかるとここまで発話が崩れるものかと自分であきれてしまいました。
少し余裕のある逐次訳でも意外と問題点は多いものです。
・開始が遅い
・ひっかかる(「噛む」)
・あわてている
・不自然な間がある
通訳が上達するとこうした点(delivery 問題)も自然に治るでしょうか。私はそうは思いません。やはり歯の治療のように一つ一つ片付けて確認していくしかないでしょうね。
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最近では落ち着いて話そうとするあまり、ちょっと冷たすぎる声になってしまったことがありました。NHKのアナウンサーの話し方も実はけっこう起伏に富んで「血が通って」いますね。こうしたことは録音して批判的に聞かないとなかなか気づかないことだと思います。
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通訳学校に伝わる格言:
「自分で聞いたことのないものをお客様に聞かせるのですか?」