50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2020-07-12 先のことはわからないが、考えることはできる

歴史は繰り返しますが、まったく同じということはありません。時代に即して変わる点が必ずあるはずです。

もうずいぶん前になったように見える2008~2010年の金融危機のときに通訳の発注は激減しました。当時のインターネットコミュニティでのやりとりでは
フリーランス翻訳・通訳を志望するのはやめておけ」
という意見が多く出たそうです。

そんなことなど知らずに通訳学校に通って2012年くらいに通訳の仕事を始めた人は仕事量が年々急増するのを感じ取り、しっかりと現場を収めることができれば数年のうちに平日のほとんどが仕事で埋まるようになりました。


そしてコロナウイルス禍がやってきます。来日する外国人を対象とする通訳業務は消滅しました。いっぽう放送通訳や在日外国人を対象とする通訳の需要にはほとんど影響がありません。

今また
「通訳者になろうと思うが、どうか」
と問えば、相手によって答えは違うことになるでしょう。


ひとつ確かなことがあります。
・自分のしたいことで
・自分のできることで
・周囲の条件が許し
・生計が十分に成り立ち
・たいていのことでは業務量が減らない安定性を持ち
・将来性もある
そんな仕事はたぶんありません。条件のどれかは譲って折り合いをつけることになります。


だれもいない国際空港。昼の 12:26。

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2020-07-11 675超

日本通訳翻訳フォーラム2020

参加申し込み数が 675 に達しました。

セッションを提供する側も視聴を申し込む側も充実。
趣旨に賛同して参加してくださる方がこれだけいらっしゃるのに感動してしまいます。

remote-jitf2020.peatix.com

youtu.be


高橋さきの、井口耕二、高橋聡、深井裕美子の各氏がセッションを開きます。
翻訳のレッスン(講談社パワー・イングリッシュ)の著者のみなさんですね。

youtu.be

 


2020年5月に複数の新しい理事が就任しました。すでに力強い実行力を発揮しています。

2020-07-05 安価でも役に立つ

安いヘッドセットが優秀というお話です。


エレコムの廉価版ヘッドセット HS-HP27UBK で長時間の遠隔会議に参加しました。これは良い製品ですね。
・イヤーピースの側圧が低いので耳や頭が痛くならない
・イヤーピースの音質も良好
・マイクロフォンの音も明瞭
通訳 キヨハラのブログ」の著者も側圧が柔らかいという理由で購入していらっしゃるようです。

スマートフォン用に 3.5 mm 4極プラグの HS-HP22TBK も持っています。私にとっては Sennheiser 社の製品より音も良く軽量で特に長時間では楽です。マイクアーム周辺の造りがきゃしゃなので丁寧に取り扱う必要がありそうです。


イスラムの料理「パヤ」。骨付き肉の煮物です。パキスタン人が経営する店におそらくバングラデシュの人が来て、言葉が通じないので日本語で注文していました。

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2020-07-04 小さなことを

通訳以外の仕事が少したまっていたのを片付けたというお話です。


原稿の締め切りや告知文の期限、会計データの整理、届け出書類の作成など、いろいろな締め切りがありました。

予定を立ててひとつづつ片付ければ必ず終わります。作業の規模や複雑さはだいたいわかっていて、総量はさほどでもないはず。しかし、このように
「やればできる」
とわかるといろいろと理由を見つけて先送りしてしまうのはなぜでしょう。


仕事を「未」の区分から「完」の区分に移していく快感があまりない。通訳の仕事が減って生活全般の活動水準が下がっているのか、時間があるのでいままで隠れていた本性が現れたのか。

無理のない範囲で、あまり気合を入れずに淡々と取り組んでいきましょう。


厚木の「トポリ」はイラン料理とインド料理を出す店ですが、最近日本の居酒屋風に改装しました。料理は相変わらずしっかりしています。イスラムの影響を受けた北インド風の料理をおいしく作る店は意外に少ないので貴重です。

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2020-07-01 重圧のある逐次も

コロナウイルス流行で仕事が減っています。そして少なくなった業務の内容も影響を受けているというお話です。


過去数年間の全業務に対する同時通訳の割合は以下のようになりました。

2017年 37%
2018年 60%
2019年 70%

そして、今年 2020年の1~6月は 86% です。

来日者がほぼ皆無になったので視察や商談、工程の打合せといった仕事も減ったためでしょうね。

そんなときに改まった席の逐次を担当すると背筋が伸びる感じがするものです。通訳を使う日本語話者が英米の大学院を修了していたり日英両言語を使う生活をしていた(している)ということも最近では珍しくありません。理想を言えばそうした方々にも
「やはり職業通訳者だ。この訳なら私の意図のとおりだ」
と思ってほしい。

実際はほとんどそういうことはないのですが…。


地味なものはおいしい、の代表かも。白玉だんごと煮る前のひよこ豆

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2020-06-28 同時通訳者が「訳せなかった」英語フレーズ

日本会議通訳者協会の会員が中心となって本の刊行を企画し、紙媒体で無事発売というお話です。


コロナウイルス流行対策で渡航や会議が激減し、通訳者は突如手持ち時間の多さに気づきます。何か自分のため、他人のためにできることはないか。大学教員でもある通訳者が図書の企画発行を呼びかけました。前職は新聞記者なので出版事情に明るい。頼りになります。

オンラインで執筆者を集めて編集を進め、呼びかけてからわずか数か月で「通訳翻訳ジャーナル」でおなじみのイカロス出版から刊行です。

同時通訳者が「訳せなかった」英語フレーズ

巻末の寄稿者一覧を見るときっと知っている名前があると思います。

毎週月曜に note で公開している通訳者が主人公の4コマまんが「あずきの通訳日記」でおなじみの「あずき」と「先輩」、その他キャラクターも登場します。


ThinkPad X1 で PDF を表示するだけだと消費電力が低いために電池残量 57% であと 18時間以上使えるとの表示。終日の業務でも安心です。

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2020-06-24 移動にも慣れがある

年に一度の仕事に出かけました。コロナウイルス感染対策の影響を辛くも逃れて例年の行事が実施され、そのおかげで呼ばれました。前回からちょうど1年が過ぎているのですが、会場の最寄り駅から歩くと前回来たのがつい数日前のように感じます。


駅について会場に入るときはそのように感じたのですが、往復の移動は少し勝手が違いました。電車を乗り換えるとずいぶん遠くに来た気がします。帰りにはすこし疲れを感じました。電車を乗り継いで移動するって、こんなに大変なことでしたっけ。

電車で移動する仕事の間隔がとても長くなったので体が慣れないのでしょうね。


アジサイにもいろいろな種類がありますね。園芸店に行って驚きました。いつもの散歩道にさいているものもよく見ると花弁が5枚のものがあったり。

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