十年の長さ・短さに改めてはっとするというお話です。
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今から9年以上昔になる2010年の手帳を見たら、当時縁があって家庭教師として英語を教えていた記録が書いてあります。つい最近だった気がしますが、もうそんなに前のこと。当時は中国語を熱心に学んでいたのですが、英語を教えることがその後 2012年から日英通訳者への道を歩むことを暗示していたかのようです。
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現代日本史の本を少し読もうと思い立ち、吉田裕「昭和天皇の終戦史」(岩波新書、1992年)など数冊を買い求めました。新たな資料が次々と見つかり、直接の当事者がほとんど世を去ったこともあって歴史の検証がどんどん進んでいることに改めて気づきます。学校で学んだ日本の歴史は完全に内容が古くなっている。
吉田教授の徹底した調査・検証には畏敬の念を禁じえません。そして誰かが史実について何かを言った(書いた)としたら、そこには必ず意図があることも期せずして教えているように思います。これは今日においても真実。
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英語の家庭教師をしていたのが10年前。ついこの間のように感じます。そして私が生まれた 1961 年の 10 年前はサンフランシスコ平和条約が調印された年。先の大戦がさほど昔のことではなかったことを突き付けられた思いがしました。
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高度経済成長を支えてきた京浜工業地帯