日本企業の決算発表音声を題材に同時通訳の練習をしてみました。
話者が原稿をどんどん読んでいく部分はつらいですね。特に数字。2兆7千50億円などと続けて言われると追いつけなくなりそうです(trillion・billion と発声するのに必要な時間が惜しい)。
質疑応答になると速さの問題は減りますが、こんどは内容の理解がたいへん。その場で質問するので問いは日本語として練られていませんし、回答はときとして的外れだったり意図的に直答を避けたり。
▼
この数日の練習でなんとなく考えるようになったことがあります。話者が一気にいろいろと話すときでも通訳者は頭の中で「翻訳クオリティ」に近い訳を用意しつつ、そこから自分の信念に基づいて簡明な訳を口に出す。時間が許せば完全な訳を出せるつもりがないとウソの訳になるな、ということ。