50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2015-03-14 思わぬ展開(2)

社内通訳者として市場へ入り込むのが私の場合には現実的でないことはわかっていましたが、さほど悲観はしていませんでした。いや、単にあまり考えていなかったといいますか。

以前にも書きましたが、私のように「遅れて来た通訳者」でもなんとかなった事例がいくつかあったので、仕事を請ける可能性は皆無ではないとは思っていました。
2013-03-17 XX歳からでも通訳になれますか?


「通訳訓練を初めてから2年半以内で通訳者の名刺を持って仕事に出る」
という根拠のない「目安」は持っていました。予定より半年早くちょうど2年で展示会の仕事に出ることで実現しました。入門的な仕事とはいえ、報酬をいただいてお客さんの前で通訳するのは教室とは違いますね(あたりまえ)。その後も少し仕事を請けることができました。エージェントとしてはおそるおそる使ってみる段階だったのかもしれません(そりゃそうです)。


そんな中で出会った仕事に同じ客先でやや長期間にわたる業務がありました。多様な場面で通訳をする機会があり、いろいろと経験を積めました。社内通訳者になれない私にも意外な展開で同じような経験を得ることができたのです。

この仕事に出会ったのは 100% 偶然による幸運か、というと、それはどうでしょうか。何らかの必然がわずかながら作用しているのかもしれません。企業勤務経験が豊富なこと、以前に通訳の実績があること、なによりその業務を物理的に(時間・距離)担当できること。水面下の流れのようなものがあったように思います。


通訳の実力はまだまだで、市場では "nobody" な状況は続きます。上記の長期の仕事は実は本当に単なる偶然だった、ということになるかもしれません。これから模索が続くのですが、セネカの言葉を胸に練習を怠らないようにしていきます。

Luck is what happens when preparation meets opportunity.