50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2015-01-31 逐次通訳は書き取りの試験ではない

やや聞き取りにくい音声で逐次通訳の練習をしていたら、ノートを懸命に書こうとしてました。

もう少しノートを突き放して、音声が体の中に入ってくる感覚を思い出したほうが結果は良くなると思います。
「後で思い出せなかったらどうしよう」
という心配はつきものですが、断片を書きつけてもしかたがない。


話者との一体感というか、ノリノリ感というか、乗り移られ感というか(オカルトではなくて)。そうした感覚が大切ではないかと最近思っています。
「どうやって訳そうか」
「難しい。困った」
というように意識が過度に自分の内側に向いてしまうと、聞き手に伝える通訳者の機能が失われてしまうようです。通訳者は話し手なのですから、相手がわかってくれてようやく仕事が終わる。なかなか難しいですね。