50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2019-01-13 食べないと大きくならない

通訳業を初めて間もないころ、経験豊富な通訳者に
「2・3年はどんな仕事もどんどんしてみたらいいですよ」
と言われました。

実際にそうしてみて良かったと思います。通訳業界という市場に新規参入した新興通訳者ですから、どのような仕事があるかわかりませんし、競争優位性もありません。あったとしても顕在化しません。

・通訳業務がどのようなものかわからない
・自分の適性や好みがわからない
という段階でどんな業界が良いだろうか・どの分野に将来性があるだろうかと考えても実益はあまりないようです。

そして判断材料になるような経験は日常の仕事の中にときどき出現するのが普通です。いろいろな仕事をするからこそ相互の違いもわかってくる。


初めて仕事に出て4年10か月、本格的に仕事をするようになって4年5か月。まだまだ仕事に出ると多くの新しいことに気づきます。


横浜ランドマークタワーの空調設備工事共同企業体の決算を担当しました。もうずいぶん前のことになりますね。

f:id:shira-j:20190112191951j:plain

 

2019-01-12 ブログ読者登録

このブログの読者登録(はてなブログのシステム)がいつの間にか増えて69件になっていました。ありがとうございます。

私のブログは特定のブログサービスになるべく依存しないよう「はてな」特有の機能は使っていません。コメント欄もすべての方に開かれていますので「はてな」に登録することなく書き込みが可能です。


インドの家庭料理風定食。チャパティ(胚芽小麦の未発酵パン)、サラダ、豆カレー、ゆでたまごとじゃがいものカレー、しめじのカレー、ヨーグルトサラダ、インド米のごはん。ヨーグルトサラダはごはんに混ぜて食べるとさっぱりして具合がよろしい。サラダには液状のドレッシングではなく、サラダ用のチャートマサラ(配合粉末スパイス)がかかっていて地元仕様。横浜みなとみらいのマークイズ内「ムンバイ」。場所柄か外国人のお客さんも多いですね。

f:id:shira-j:20190111202724j:plain

 

2019-01-11 すぐに5年

通勤が楽な横浜市内の仕事が数日続きます。天候も落ち着いていて気分的にも身体的にもありがたい。

そして前半の同席通訳者は以前に何度も行ったお客さんのところでとてもお世話になった方、後半はインタースクールで共に学んだ仲間です。

スクールで学んだ仲間や当時の恩師と共に仕事に出ると一種独特の気楽さがあり、学校を離れて仕事に出かけるというちょっと「遠足」みたいな感じもします。仕事の分担も打ち合わせをして柔軟に決められるのがいいですね。

そんな恩師や仲間と学んだのも5年近く前までのこと。もうそんなに経つのかと驚いてしまいます。


チェーン展開の「ムンバイ」、ここは横浜マークイズ店。食料品売り場の中の仕切りのない簡易テーブルとカウンターですが、料理はとてもしっかりしたもの。左はダル(ひきわり豆)、右は黒こしょうを効かせたチキンカレー。

f:id:shira-j:20190110211855j:plain

 

2019-01-10 自分ではどうにもならないこと

仕事をしてみて、通訳者本人の手ごたえとしては
「やはり難しいものだ」
「あそこはあのように訳しておけば切れ味が良かったはずだ」
「お客さんにどれほど良い印象が残せたかはなんともいえない」
ということは少なくないですね(むしろそれが普通かも)。

そんな経験をしてしばらくして同じ顧客からの再発注があると心底うれしいものです。少なくともお客さんはエージェントに
「先日の通訳者はやめておいてね」
とは言わなかった。

ありがたさを胸に、再び黙々と準備をして臨みます。新しい分野でも2回目以降は内容に慣れてきて「話が見えて」きます。難しいのは1回目を突破しないと2回目がない、ということ。しかしそれはどの業界でもあたりまえです。

できるだけのことをしたら、その後は自分では如何ともしがたいところがあるもの。

今年も新しい最先端技術分野に出会うことができました。専門家の中で浮いた存在にならないよう、透明人間の道を究めるべく努力を続けます。


自営業の先輩が経営するカフェにて。店長の実家でついた「黒豆もち」。あっという間に食べてしまうおいしさ。箸袋のフォークとスプーンの打ち抜きが大好きです。食べることに困りませんように。飯の種に困りませんように。事業が続きますようにという祈りを感じるのです。

f:id:shira-j:20190109214118j:plain

 

2019-01-08 複雑さ

2019年第一の仕事は1月7日でした。昨年最後の仕事が12月21日でしたから、間に16日あったわけです。かくも長き業務の不在。

ただ、業務がなくても休暇と言う感じはしませんでした。毎日何らかの学習をしていましたし、準備の資料も読んでいました(1月2日に届いてびっくりしました)。

初めての内容・初めての場所・初めての人という環境で仕事をすることが多いフリーランス通訳者。準備の手際の良さも重要だと思います。

年末年始は準備の対象となる業務が2件でした。バックログが2つというやつです。そこで改めて認識したことがあります。持ち時間10日で2件の準備をするのと、5日で1件の準備をするのとは違うということ(いまさらですが)。
「どちらから手をつけようか」
「どちらがやっかいだろうか」
などと考えるので、負担の感覚的重みが1+1=2ではないのですね。かといって2の2乗=4倍というほどでもありません。私の感覚だと3くらいかな…。

一つが終わってさしあたって準備しなければならない仕事が1件になると精神的にずいぶん楽になります。するか・しないか、だけ。


どこかで経験したことだと思ったら、料理を作るときと同じですね。料理を2品同時進行で作るのは慣れないとかなり難しい。何度か試すうちにいろいろとわかってきます。どのように材料を取り分けておくか。どこで手が空くか。どこで完成の時間を合わせるか。鍋にふたをして煮込む時間があればその間に材料を切ることができます。火を止めてよい時間があればそこで時間調整をする。

複数のことを同時に進めることも練習と復習で上達するような気がします。今年はこんなことも考えながら仕事をしてきましょう。


正統派北インドの料理。色の明るいほうはじゃがいもの煮物。ヨーグルトやナッツでクリーミーな仕上がりです。おそらくアムチュール(青マンゴーの粉末)を使って酸味を加えていますね。さわやかな酸味は野菜料理に実に良く合います。北インド料理の専門店だけあってナンもタンドーリチキンも実においしい。目黒の「アヒリヤ」。

f:id:shira-j:20190107205223j:plain

 

 

2019-01-07 通訳者の重税感

所得が給与だけの人のかなりの部分は所得税の計算をすることがないと思います(事業主が年末調整をすると年税額計算の主な部分は済んでいます)。

個人事業主は確定申告で所得税の計算をすることになります。収入から必要経費を引いて課税所得金額を計算していきます。

それでは給与所得のみの人に必要経費が認められていないかというとそうでもありません。給与支払額にそのまま所得税率を乗じたら税額がとても高くなってしまい、自営業者と均衡がとれません。かといって税率表を別に作るのも混乱のもと。

給与所得者には給与・賞与の支払い額から数式で自動的に計算する
給与所得控除
が存在します。一種のみなし経費といえそうです。


首都圏で通訳を専業にすると必要経費は限られてきます。

  • 家賃支払がないと事務所経費はごくわずか
  • 自動車経費の算入がない(自動車を使う人もいますが)
  • 消耗品は比較的安価(ノート・ペン)

直感的に通訳専業の必要経費は給与所得控除より小さいのではないのかと思いました。

少し計算してみましょう。

【自営業】
月間売り上げを 700,000円として年間 8,400,000円。経費が20%の 1,680,000円としましょう。所得金額は
8,400,000 - 1,680,000 = 6,720,000円

【給与所得】

年間の給与・賞与の合計額を同じ 8,400,000円とすると、給与所得控除の額は
8,400,000 * 10% + 1,200,000 = 2,040,000円。したがって所得金額は
8,400,000 - 2,040,000 = 6,360,000円

※ 給与所得控除の計算式は国税庁のサイトにて:No. 1410 給与所得控除

自営業者の必要経費が年間 2,040,000円(毎月 170,000円)までは給与所得者のほうが所得税の計算上有利なんですね。


もうひとつ忘れてはいけないのは、自営業者の必要経費は実際に支出がなされていることです。上記の例でいうと、経費の 1,680,000円は使ってしまったお金。いっぽう給与所得控除は計算式で求めているので、実際の支出とは関係ありません。企業勤務の人が必要経費に毎月 170,000円も使うことはまずないでしょう。経費支出と納税後に手元に残る現金は給与所得者のほうがかなり多いことになります。

さらに、住民税(地方税)と国民健康保険料も所得税の計算式に倣って算出します。これも相当な痛手と感じますね。


油が浮いた北インド風の料理「チキンハンディ」。油で揚げたたまねぎとヨーグルトを使うこってり系の料理です。あっさりと仕上げたアルゴビを添えて。

f:id:shira-j:20190106204105j:plain

 

2019-01-05 休みのうちに確定申告の準備

2019-01-04から国税庁e-Tax(電子申告)2018年分サイトが使えるようになっています。

さっそく青色申告用の決算書と各種控除(社会保険料・生命保険料・扶養など)を入力します。まだ源泉徴収票が手元にないので完成はできません。入力したデータはダウンロードして納税義務者(私)が保存するようになっています。次回ログインしたときにアップロードして続きを入力できるとのこと。

時間のあるうちに申告サイトの使い勝手を確認できてよかったと思います。わかりやすいし反応(画面の移り変わりや計算結果の反映)も早いですね(たぶん使用者がまだ少ないから)。

いまのところ手書きよりもだいぶ楽だという印象を受けます。


横浜の「36スパイス」(さぶろくすぱいす)で昼食兼買い物。昼は5種類のカレー・バスマティライス・ナン・野菜サラダのビュッフェ形式。豆のカレーに強い酸味があって意外でした。アムチュール(青マンゴー)だろうと思います。

f:id:shira-j:20190104222424j:plain