仕事をしてみて、通訳者本人の手ごたえとしては
「やはり難しいものだ」
「あそこはあのように訳しておけば切れ味が良かったはずだ」
「お客さんにどれほど良い印象が残せたかはなんともいえない」
ということは少なくないですね(むしろそれが普通かも)。
そんな経験をしてしばらくして同じ顧客からの再発注があると心底うれしいものです。少なくともお客さんはエージェントに
「先日の通訳者はやめておいてね」
とは言わなかった。
ありがたさを胸に、再び黙々と準備をして臨みます。新しい分野でも2回目以降は内容に慣れてきて「話が見えて」きます。難しいのは1回目を突破しないと2回目がない、ということ。しかしそれはどの業界でもあたりまえです。
できるだけのことをしたら、その後は自分では如何ともしがたいところがあるもの。
今年も新しい最先端技術分野に出会うことができました。専門家の中で浮いた存在にならないよう、透明人間の道を究めるべく努力を続けます。
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自営業の先輩が経営するカフェにて。店長の実家でついた「黒豆もち」。あっという間に食べてしまうおいしさ。箸袋のフォークとスプーンの打ち抜きが大好きです。食べることに困りませんように。飯の種に困りませんように。事業が続きますようにという祈りを感じるのです。