他の多くの仕事と同様に、通訳でも
ダメージコントロール
がとても重要です。
- 大量の資料が直前に電子ファイルで送られてくる
- 現場に到着したらなかったはずの資料が机に積んである
- 上着の内ポケットから(作らないはずの)スピーチの原稿が出てくる
- 知らされていたのとは別の階で会議が始まっている
- 地下鉄が止まってパートナー通訳者がまだ来ていない
- 昼食を持ち込んだら弁当の手配があった
- 電話会議の接続先が2か所で、1か所は携帯電話を使うんですって
- 印刷してくれた資料の背景が黒塗りで書き込みができない
こんなことはごく普通に起こります。
そんなとき、ほぼ最善の対応は
「ま、いっか…」
と心の中でつぶやくことです。騒いでどうなることでもない。
現場ではにこやかに余裕を漂わせて仕事をします。同席通訳者と
「ちょっとー、どーゆーこと?」
「ひどいよねー!」
と盛り上がるのもはしたない。
「いやー、なかなかですね…」
と苦笑い笑顔で対応です。
改善提案は仕事が終わってから建設的に伝えればいい。そのときも決して相手を責めず。
顧客に価値を提供するのが通訳者の仕事。それにつながらないことはできる限りそぎ落とす。ゆったりと構える通訳者は同業者からも歓迎され、高く評価されているようです。あれがひどかった、こんな不当な扱いを受けたと(特にソーシャルメディアで)言って回る通訳者はそれなりに遠巻きに見られるようになります。
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コメダ珈琲店で何か食べるとなると、これ。フィッシュフライバーガー。