50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2019-03-06 実現した

民間通訳者養成機関のインタースクール(経営はインターグループ)には修了生を送り込む業務にいろいろと「品揃え」があるようです。

これはあくまで私の例ですが、以下のような順で進みました。

  1. まだスクール生なら、通訳が原因で問題になることのない現場、たとえばお互いに初顔合わせのビジネスマッチング(物産展など)。ここで時間通りにきちんと現場に着くか、顧客の指示に従えるか、現場の納め方を学べるかを観察するのではないかと(私が通訳派遣担当コーディネーターならそうする)。
  2. 安心して送り出せることがわかったら短い逐次通訳が発生する現場を経験させる。
  3. 経験を積んだ通訳者があまり引き受けたがらないような仕事にも「要員」として送り込まれることもある。初歩の通訳者にとっては大切な現場。
  4. 少しずつ業務の内容が多様になる。「え、私でいいんですか」というような重要そうな会議に出たり、何も起こらず、通訳者が「壁の花」のように過ごす現場に出たり。このあたりでスクールは修了。
  5. 企業内部の会議の通訳も担当するようになる。仕組みの出来上がっているところに入り込んで通訳をするのは実はかなり難しい。
  6. 唐突に同時通訳の仕事もやってくる。同スクールの先輩と組ませることが多いようです。先輩には「新人が黙っちゃったらマイク奪って通訳を止めないように」といった指示があるのかもしれません(憶測です)。
  7. きちんと仕事ができることを示せばどんどん仕事をつないでくれます。大企業も中央官庁も、会計も科学技術も、芸術も販売も、蒸気タービンもさつまいもも。

私は、スクール受講生、卒業生の皆さんとインターグループ会議通訳者としてペアを組み、稼動することを自らの信条としています。

という講師の言葉どおり大企業の常設同時通訳ブースで仕事をしたのが 2016年8月。この顧客も修了生を送り込む「いつもの現場」のようです。そして、どうも他にも「いつもの現場」があるらしい。

「ねえ、△△さん(恩師の名)、私にも◇◇の仕事たまにはさせてくださいよ」
と言ってから数か月。言った本人が忘れていたころにこの現場に行くことができました。同席通訳者はこの恩師と私のすぐ後にスクールを修了した新進の元気な通訳者。

「Shira さん、この仕事したいって言ってましたよね」
とのこと。忘れずに頃合いを見ていたのでしょうか。ありがたいことです。


インド料理店に行かず、雨で外出もないので写真が品切れです。

通訳者になろうと思ったときに二輪車を降りました。集中と選択と、です。写真のスクーターには 2009年から2013年まで乗りました。2008年に飲酒をやめています。二輪に乗り続け、風呂上りにビールを飲んでいたら通訳者になれたかどうか…。

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