通訳には応用という概念は似合わないのでは、というお話です。
「△△通訳」という表現はたくさんあります。IR通訳・会議通訳・工業通訳・ガイド通訳・医療通訳・遠隔通訳など。まだまだたくさん。
それでも実際に何をするかというと驚くほど似ています。音声を聞いて、別の言語にしてそれを音声で伝える。根本のところでは通訳は1つしかないのかもしれません。
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夏の定期点検で英語の表現・語法・文法を確認していますが、通訳技能の基本的なところも少し異なった方法で訓練してみようと思います。
一般社団法人日本会議通訳者協会の活動に多大なる理解・協力を寄せていただいている鶴田知佳子さん(東京外国語大学名誉教授・東京女子大学教授)の著した本(共著)を使ってみたところ、
「この本の良さは通訳者として世に出てから、あるいは通訳技能を教えるようになってからわかる」
ということをしみじみ思いました。
よくわかる逐次通訳
(ベルジュロ伊藤宏美/鶴田知佳子/内藤稔)東京外国語大学出版会
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特に私にとって役立ったのがパリ第三大学通訳翻訳高等学院の教授方法の紹介です。通訳の本場ヨーロッパで長年培われてきた理論と実践とにはやはり厚みがあると感じました。そして、この厚みは私が通訳学校に通っていた当時には理解が難しかったものかもしれません。通訳の実務を経験し、通訳学校で教えてみてしみじみわかるような…。
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暑さで疲れが知らず知らずのうちにたまっているかもしれません。みなさんもご自愛されますように。
pho bo (牛肉スライス入りスープ米麺)には香草がたくさん付いてきます。ミント・コリアンダー(香菜)・レモングラス。
どこかで食べた記憶のある香り。何だろうと思ったら焦がしネギでした。この店の pho bo には牛肉がたっぷり。