50歳で始めた通訳訓練

会社員からフリーランス通訳者に転身。同時通訳ブースに入り、通訳学校の講師に。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2013-10-01 インタースクール 通訳道場

昨日に少し書いたインタースクールの「通訳道場」での講評を少し紹介したいと思います。学校側の出席者はインターグループの取締役・通訳コーディネイター2人・主任講師・英語ネィティブ講師でした。受講者は7人。受講者の座席は指定で、観察されているな、と感じます。

主任講師が一貫して主張するのが
原発言の意味を確実につかみ、それを難しい英語・日本語にせずに着実に出せ」
ということです。また、通訳は伝える相手に
「あなたのために話していますよ」
という姿勢が伝わるようい身体・視線を相手に向ける習慣をつけるよう指導しています(なかなかできないんですよね…)。

役員からは別の視線で意見がありました。
「ノートに頼りすぎ。ノートにしがみつくから聞き手が理解しているかを観察する余裕がなくなる」
「自分はどこまでノートなしでできるかを知っておくべき。決まり文句だったらノートはほとんど不要ではないか」
「非母語話者(non-native)に英語で伝える機会も多くなる。英語はゆっくり・しっかり発話せよ。皆さん速すぎるし不明瞭だ」
「平易な表現を使おう」
「通訳が始まって最初の数分で信頼を勝ち取ればその後もうまく進む」

カナダ人講師からは
「話題が何であるか、訳す発言はそのどの部分にあたるのかを必要に応じて補うことも必要」
「比喩表現などでは、聞き手の文化的素地に配慮した訳出を」
「細かい訳語が意外に重要なのだが、不明確な箇所がいくつもあった。AはBを含むのか含まないのか、CはDの一部なのか別なのか。こういったことはわかりやすく伝える必要がある」

今回の私の気づきは(原発言の理解という大きな課題は別として)、固有名詞はきちんと伝えなくてはいけないな、ということです。確かに自社の部署名や製品名、役職を「微妙に間違って」使われると気になりますよね。

※ 受講者のみが知りうる授業の様子を書いていますが、この程度の露出では同校の営業を害することにならないと判断しました。また、同様のクラスが今後実施されるとしても内容がこれに類似するかどうかはわかりません。参加した感触では受講者にとっての「大特売」ですので、企画した講師は採算面でおしかりを受けているかもしれませんね。