通訳学校の期末試験は中間試験よりも(おそらく)良い出来でした。授業中の訳出よりも気分的に楽だったように思います。
学習仲間と話をしていて思いついたことがありました。授業はちょっと特殊な空間です。通常の通訳場面と違って、学習者と講師とだけが存在する。私の場合はこの雰囲気があまり得意ではないようです。
講師の他に聞き手がいると
「この部屋にいる人で日本語と英語との両方がわかるのは私だけだ」
「皆さんに説明してさしあげなければ」
という一種の自己暗示にかかりやすい。そうすると純粋な気持ちで訳に集中できる。
授業だと
「やっかいなところが当たった」
「どのようにうまく訳そうか」
「難しいな」
といった雑念がじゃまをする気がします。心の矢印が内側を向いている感じです。これが外側に向くと不要な緊張がなくなって訳がなめらかになる気がします。