通訳は時間の芸とも呼べると思います。音楽や演劇と同様に瞬間をつないでできあがっていく。
内容を漏らさず盛り込もうとしたり目的言語(target language、訳した結果の言語)を自然にするよう気遣ったりする結果として流れが滞ってはまずいですね。
話者間のやりとりのリズムを乱してしまいますし、流れに乗れないと通訳者が自分の仕事を難しくしてしまうかもしれません。
話者が話し終わったらただちに(0.1秒のつもりで)訳を開始し、主題ごとに言い切るのが大切なのでしょう。速さ・流れを意識して練習して、気づいたことがひとつ。
わずか1割ほど速度を上げたつもりでもかなり自分での感触が変わりますね(聞き手はそれほどとは思わないでしょう)。高速道路は交通量が適量からわずか10%程度増加しただけで渋滞するそうですが、そんな感じです。