通訳を本業にする前に勤務していた企業では社員はほとんど「ファミリー」でした。特に冠婚葬祭がそうですね。結婚式でも葬儀でも善意の動員ですぐに手伝いの人が集まります。ときには上司から号令が下ります。
「それは勤務ですか(No と言えるのですか・残業代出るのですか)?」
などという野暮な問いはありえなかった時代。
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自営業の通訳者(フリーランス通訳者)は会社員ではありません。会社員でない立場を楽しんでいる通訳者も多く存在します。私もその一人。
「任されて請け負う」
ことにはひりひりした緊張感が伴います。寿司職人が包丁を持ち、大工が大工道具を携えて仕事に出るように、通訳者はイヤフォンや用語集を用意して現場に赴きます。
今日はこちら、明日はあちらと現場を渡り歩くことも多い。顧客が毎日違うことはあたりまえのように起こりますし、同席する通訳者も目まぐるしく変わります。
それでは自営業の通訳者にはつながりがないのか、というとそうでもありません。私の場合の例を挙げてみましょう。
- 通訳学校で共に学び、今ではときどき現場で一緒になる仲間ができた
- 通訳学校で教えを請い、今ではときどき現場で一緒になる恩師ができた
- 定期的に訪れ、そのたびに暖かく迎えていただく顧客ができた
- 同業者の集まりで勉強会をしたり講演会を企画する仲間ができた
- もう20年も前からの英語の学習仲間がいる
- そして、このブログを読んでくださる皆さんがいる
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今は特に日本会議通訳者協会の年間最大イベント「日本通訳フォーラム2017」の準備で忙しいながらも、仲間と取り組む手ごたえや新しい出会いの喜びを感じています。
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そして、南アジア料理研究部のみんなもいる。
溜池山王駅近くの「SONIA」。マサラドーサ・サンバル(豆と野菜のおだやかなカレー)・カレー1品・ココナツチャトニ・ライスで 1,100円。