通訳にあたっての知識にはいろいろなものがあるでしょうね。文化・歴史・科学・技術・過去の経緯・組織・政治など、挙げていったらいくらでも。
これは起点言語(the source language)と目的言語(the target language)との運用能力と対比して語られるべきではないはずです。相互に補完するものでもないし、対立するものでもない。
職業通訳の場では
「できることはすべてする」
「使えるものはすべて使う」
はずだと私は理解しています。
本音を言えば、どんな力でも知識でもできるだけ多く持ちたい。
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通訳は複雑な精神活動なので、関連知識が言語の運用にも少なからず影響を与えると感じています。用語になじみがあれば聞き取ってノートしたり記憶に保持したりする労力がずっと少なく済み、脳の活動をより多く文の分析や組み立てに割り当てることができそうです。通訳を必要としている場がどのようなものかがわかっていれば発言の先読み(anticipation)も利くようになります。
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最近の業務でなじみのある内容があったために上記のようなことを考えました。
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ユリのつぼみが大きくなってきました。