通訳者養成というと何か特別な訓練や学習方法があるのではないか。通訳学校で学習しようという方でも初心者にはときどき誤解もあるような気がします。
- 他人の言うことを細大漏らさずくっきりと聞き取ることが重要。通常のコミュニケーションでは通訳で要求されるほど集中して聞き取ることは普通していないように思います。
- 聞こえてくる音声・言語に何か(柔道やレスリングのように)「技」をかけて他の言語に「変換する」のとは違います。
- 言語の変換というのは正しくなくて、「通訳者の頭の中に映ったイメージを他の言語で説明していく」という感触に近いかもしれません(同時通訳のように半ば反射的であっても)。
- 「通訳術」という客観的な一連の技能パッケージがあって、それを(確立した方法で)順番に身に着けたら通訳ができるということはありません。同じような訓練をしても人によって上達の度合いは様々ですし、必要な訓練は人によって違います。
Aという練習をして、次にBをして…、というスマートでかっこいい学習では対応できないことが多いんじゃないかと思います。伸び悩んだり、自分で練習法を考えたり、指導者にヒントをもらったりして手探りで進む必要もあるはずです。
A lot of people want a shortcut. I find the best shortcut is the long way, which is basically two words: work hard.
--Randy Pausch, The Last Lecture
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パキスタン風のもてなし。いつもは2枚のロティが3枚。他の人が注文したビリヤニのおすそわけも…。クローブとカシア(シナモンの亜種)が効いたチキンカレーは特においしい。神奈川県座間市の「ビリヤニハウス」