一言一句を細かく追おうとすると大きな流れを見失うことがあるという警句をよく見かけます。通訳では言葉だけではなく「言いたいこと」を伝えることが重要だといいます。
ここで注意したいのは言葉を捕まえることの重要さを忘れてはいけないということ。
細かいこと v. 言いたいこと
という対立が存在し、それが問題になっているとは思っていません。
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話者が言いたいことをしっかりととらえる第一歩は、話者がメッセージを乗せるために選び取ったことば・表現を読み解くことから始まるはずです。これができないのは、合わない眼鏡を使って本を読むような、雑音だらけのラジオを聞くようなことではないでしょうか。音声情報の入り口では、メッセージを取り込むために「一言一句」が大切であるはずです。これができて初めて話者の意図を読み解く準備ができる。
その次の段階として以前からの経緯や時と場合、話者や聞き手の立場などが発言そのものに重ねられて「メッセージ」が決まっていくのでしょう。どんな発言もそれ自体孤立したものではありえません。
いままで私が通訳をする過程で、発言それ自体の理解が不十分ということがあったはずです。もっと話者に、話者の発言に寄り添うことから訳出を始める必要がありそうです。自分の解釈(自分勝手な理解)に引き寄せられて自分の言葉(自分勝手な言葉)で伝えてしまう危険がいつもそこにある。
サモーサーは中央アジア起源のインドの軽食。じゃがいも・グリーンピースが入っているものが好きです。揚げたては特においしいですね。