通訳の楽しみ、もうひとつありました。
スポーツ的な達成感。
これは同時通訳、それも講演形式で顕著でしょうか。
事前準備・話者との相性・当日の環境で出来具合はいろいろです。なんとか頭を水の上に出し続けて泳ぎ切ったときには独特の達成感があります。
ヘッドフォンの位置を細かく合わせ、言語切り替えとマイクのスイッチを確認。前の担当者からうまく引き継いですっと入り込み、数秒間落ち着いて訳が出ると少し安心します。聞くほうに注意が向いているのが自分でわかるとイイ感じです。
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負荷がかかったときの通訳者の癖がちょっとおもしろいですね。
・外見からは変化がわからない人
・手の動きが一層盛んになる人
・上半身を乗り出してくる人
無くて七癖。私にも癖がありました。椅子に深く座り、上体を軽く後ろにそらせて左のひじを椅子のひじかけに乗せるんです。自動車のシートに体をうずめるような感じとでもいいましょうか。外から見ると「重役座り」であまり真剣そうに見えないかもしれないのでときどき上体を起こすようにしていますが、また後ろに反っていく…。