50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2015-01-18 技術の通訳 教材例

技術関係の講演がどのようなものかをのぞき見する手ごろな動画を見つけました。通訳の練習にも良さそうです。

話の構成がしっかりしているので次に何を言うか予測ができます。また、とてもはっきり・ゆっくり話すので初回で同時通訳も難しくないはず。固有名詞を丁寧に発音してくれるのも実にありがたいですね。話者は講演にかなり慣れているようです。映像が大きな助けになっています。声だけだとずっと難しいでしょうね。

JAREC (日本ミキサー協会)主催 - エンジニア高山徹氏による二千花ライブレコーディングセミナー !!

通訳者にとってこれだけ条件が良いことはなかなかないと思います。特に考えながら話すために話の流れが追いづらい場合が多いですね。


専門用語が多いように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、オーディオや音楽バンド活動になじみがある人にとっては常識の範囲なので(私も1語を除いてすべて訳せました)、
「専門用語なんか出ませんから。大丈夫ですよ」
と落とし穴を掘られる可能性もあります。私も化学系だったら「常識的」なことでも何も訳せなくなるはずです。

単語集だけで対応が難しいのは英語の用語を日本特有で読まれてしまうときですね。dB(デシベル)を「デシ」あるいは「デービー」等。kHz(キロヘルツ)もいまだに「ケーシー」(kc)と言う人がいます(古い単位が c/s [サイクル毎秒]だったため)。

コンプレッサーの使い方やベースのラインとアンプ出力とで時間(タテの線)を合わせるところが興味深かったですね。


余談ながら最後の部分、動画1時間経過後に始まるライブ映像はおすすめです。歌詞の冒頭は世に出たての通訳者のことではないかと感じてしまいました。

スタジオ録音版はこちら。リバーズエッジ