50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2014-09-11 通訳の現場で役立つボイストレーニング研修(東京)

2014年9月7日に通訳技能向上センター(CAIS)主催の「通訳の現場で役立つボイストレーニング研修(東京)」(講師:長岡公子さん)に参加してきました。

以前に受講した「通訳スキルに差をつける「話し方」研修」(講師:白川次郎さん)と同様にとても良い研修でした。

私は以前に社内教育や制度説明会の講師をしていたので、「話す」ことに関心が深いほうだと思います。こうした講習を英語や通訳の学習の合間の「ごほうび」「気分転換」としてうまく取り入れていきたいと思っています。

同時通訳では小さな声で話すいっぽう、自分の声を聞く注意力が限られてしまうために声が弱々しかったり不明瞭になったりすることに気づいたのも受講の理由です。

今回も大きな収穫がありました。声を出すときに
「抜けの良さ」
が大切だと気づかせてもらったことです。声がどんどん出てくる感じを生かし、それをどこまで(どれだけ遠方に)届かせるかを調整することで希望する音量にしていくという指導には目を見開かれた思いです。それともう一点、声門の緊張が少し不足して息が声に転換されきっていないことに気づきました。のどを緊張させずに声門をうまく使うにはどうするかを少しずつ探っていこうと思います。

講師の「見立て」が的確なので、参加者全員が(各人それぞれの課題で)大きく進歩するヒントをつかんだと思います。

白川さんの講習は
「話者の意図を読み取り、わかりやすいように話す」
点に重点を置いていましたが、長岡さんの講習は
「自分が最も使いやすい声を効果的に使って良い音を出す」
ことを主に取り扱いました。相互にうまく補完しあう構成で、CAISの教育課程開発はなかなか巧みだと感じました、