授業は英日の逐次をじっくり。おそらく私が(今のところ)最も苦手とする形態です。逐次通訳には様々な能力が要求されますが、「伝言ゲーム」のような「物語再現力」はかなり重要です。
元発言を聞いて、それを他の言語で再現するのですから、
訳出の正確さとわかりやすさ = 記憶 × 言語変換能力 × 表現力
ということになるでしょうか。
どの要素が不十分でもうまくいかないのがかけ算の恐ろしいところですね。
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今回は基礎の基礎、英語の音の聞き取りでも苦労してしまいました。米国のオバマ大統領の音声を使ったのですが、あの弾むような独特の話し方がどうにも苦手で…。米国音では語尾の t や d の音がほとんど消失するとは知識としてはわかっていたつもりですが、「残心」(音は出なくても舌は発音の準備をしている)も感じられないほど消えるのですね(いまさら…)。
2か所ほど重要な表現が聞き取れませんでした。英国音だと1回聞いてわからない場合は何度聞いてもわからないのですが、オバマ氏の場合は3度目で
「ああ、こう言っていたのか!」
とわかるときがあります。
内容が興味深いのでBBCのラジオばかり聞いていたのがまずかったようです。オバマ大統領の各種スピーチはたいへん良くできていて日本の英語学習者の間で人気のようですが、私はあの「あまりの出来の良さ・作為」が苦手で聞かずに過ごしてきました。
オバマ大統領のような話し方が苦手ということが今回よくわかったので、対策を取りたいと思います。