通訳学校で資料を順送りに回して配るときに気づいたことがあります。
軽く投げ出すように隣や後ろの席に置く人と相手の手に渡す人とがいます。
受け取るときに片手の人と両手の人とがいます。
私は保守的な業界で長年会社勤めをしましたので、物の受け渡しや電話の応対、乗り物・エレベータの上席・末席の使い方は気になりますね。
通訳も対人サービス業ですからこうしたところで印象を良くすると得なことが多いかな、と思います。うるさ型の日系企業での勤務経験がない方はマナー教科書を買って読むだけでかなり違ってくると思います。
「同時に2つのことをしない」などというのもしぐさをきれいに見せる秘訣ですね。これはヨーロッパではかなり徹底している気がします。おじぎをしたら一歩退いてから向きを変える。袖を通してから歩き出す。
「放送通訳者・柴原早苗のブログ」の「しぐさで学ぶ」にちょっとしたことが心に残る例を柴原さんが書いていらっしゃいます。
著名な資料として林實(はやしまこと)さんの「作法心得」を紹介しておきます。「立居振舞」や「作法での国別特殊事情」は通訳者を志望する人にとって役立つ内容だと思います。