どんな分野でもそうですが、呼び習わした用語というものが存在します。国語辞典で引いた説明と若干異なっていても、定着して広く使われるとそれが業界標準になっていきます。
インターネットの発達で飲食の記録がたくさん出回るようになりましたが、そこでよく見かける「実食」(漢字変化できてしまった)という表現を不思議に思っていました。
実食の反対は「虚食」なのでしょうか?
インターネット辞典に
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[名](スル)(新発売の食品や、評判の、また有名店の料理などを)料金を払って実際に食べること。「―レポート」
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という定義がありましたが、「実際に食べること」って、「食べること」とどう違うのでしょうか。
「さっそく渋谷の店を訪問して実食しました」
は
「さっそく渋谷の店を訪問して食べてみました」
と書くと何か不都合があるのでしょうか。
調べてみたら、この用語は食品業界で使われていたようです。YAHOO知恵袋に納得できる回答がありました。
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食品、メニューとして確立していて、食べること以外にもその料理や食品について知る方法が色々ある中で、実際に食べることで確かめる時には「実食」と使い分けている
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通訳では
「どこかで拾ってきた、物知り顔の表現」
は実態を知ってから使いたいと思いました。