50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2012-07-17 思い出した。困難は分割せよ、だった。

逐次通訳のノート取りは大きな課題になりそうです。 通訳訓練を始めて3ヶ月、累積授業時間は21時間。ノートに気を取られるよりは良く聞いて理解するのが先ですね。 短い文章や、なじみのある内容なら固有名詞・列挙・数字くらいをメモしておけば訳出できます。 しかし、発言が短くても原発言の分野・論理に詳しくないときや話が長くなるとときにはノートの出番です。


学校の教材でノート取りの練習をしてみました。国際会議や株主総会の話では理解に忙しくてちょっと負担が大きい。 そこで簡単な内容・ゆっくりした話の教材を使ってみようと思いました。泳ぐには顔を水に浸けることから。足し算の次は1けたのかけ算から。 はじめてのウィスパリング同時通訳(柴田 バネッサ清美)を使ってみたらとても具合が良いですね。ゆっくりとした話し方のトラックやフレーズごとに空き時間が少し入っているトラックがあり、ノート取りの方法をいろいろ試す心の余裕ができます。

わたしが検討する難問の一つ一つを、できるだけ多くの、しかも問題をよりよく解くために必要なだけの小部分に分割すること」
デカルト 方法序説  谷川多佳子訳岩波文庫1997年