自分の考え方に癖・傾向はもちろんあるけれど、それを意識しておけばよいのではないかというお話です。
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会社勤務を28年してから全く異なる仕事を始めました。
被雇用者 → 自営業者
事務職 → 専門サービス職
あせってはいませんでしたが、それでいながら
「少し時間がかかってもそれなりに事業を軌道に乗せなくては」
という思いもありました。自分で決めた商売替え、うまくいったと思いたいではないですか。
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通訳学校で良かったのは身近に通訳者が存在すること。まず仕事をきちんとすることが第一で、何か考えるとすればその後ということが自然とわかります。日本会議通訳者協会の発足に関わっても感じたことは同じ。下積みというか、基礎固めというか、そうした時期は必要だし、変化は連続的に起こるだろうと感じました。大きな「ブレイクスルー」といったことは普通起こらない。野球選手イチローのことばを思います。
小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。
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顧客・エージェント・仲間の通訳者の期待をできるだけ裏切らないようにしていれば完全に受け身でも2014~2019年(現在)の東京圏に限れば年間の平日のほとんどが埋まるだけの仕事は得られます。業務の照会を受けるという立場ですが、そこにわずかに自分の選択も入り込むときもあります。初めての分野だけどどうしようか、少し難しそうだけどどうしようか、遠隔・長時間だけどどうしようか。
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そうした小さな判断(判断とも呼べないようなささいなもの)が重なると少しずつ状況が変わってくるように思います。通訳現場をそれなりに「収めた」ことへの褒賞は次の仕事です。業務照会や通訳報酬の支払いは顧客やエージェントからの「清き一票」なのです。
自分から何かを仕掛けるよりは日常の努力を続け、判断のときが来たら自分に素直に決める。そうすれば次の清き一票がやってくる。
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通訳学校に通っていたときと変わらぬ眺め。