50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2019-08-03 1,176円

1,176円超過でかろうじて大台に乗ったというお話です。

以前に書いたように、自営業者としての KPI (key performance indicator) として
狭義の通訳報酬(コア通訳報酬:税抜、交通費や宿泊手当・日当を含まない)
を使っています。

今年から来年の目標としてコア通訳報酬月額(税別)を平均で80万円にしたいと思っています(年間コア売上960万円、年間税共総売上1,100万円程度)。これで長期的な可処分所得が退職金制度のある会社の年収600万円程度に相当するはずです(有給休暇・厚生年金・退職年金の恩恵は本当に大きい)。

今年は「通訳商品組み合わせ」(プロダクトミックス)が好転したことにより4月と7月とで月額総売上(税共)が110万円を超えました。ただこの額には消費税や交通費が入っています。忙しい月だとコア売上も百万円に届くかな、とちらりと欲が出ます。

惜しかったのが7月。自分で計算したコア売上が
999,XXX円
でした。百万円にあと数百円足りない…。

と思っていたら、エージェントで15分の超過時間を足していました。辛くも達成です。


8月は夏休みもあり稼働日数が減り、少し凹むでしょうね…。


報酬のことをブログで書く通訳者はあまりいないようですが、今後通訳者として世に出ようという人に参考になると思って例を出しておこうと思いました。

フリーランス通訳者は通訳者であると同時に事業者です。
・何に・どれだけの時間・どこで 取り組んで
・いくらの収入が欲しいのか
ということは考えなくてはいけない。

この4要素(したいこと・自由時間・仕事の場所・収入)のどんな組み合わせが欲しいのか。

これは他人にはわからず、自分で決めることになります。


付け加えておきますと、2014年にまったく白紙の状態からフリーランス通訳を始めて(社内通訳者としての経験も皆無)5年間。その間特に「営業戦略」や「経営方針」というものは考えませんでした。この時期に首都圏で仕事ができたこと自体が
to be at the right time in the right place
だっただけです。おそらく多くの(フルタイムのフリーランス)通訳者は受け身でも簡単に年間1,000万円(税共1,080万円)程度の売上はあったと思います(仕事を引き受けることを選べば)。

いわば
「仕事をすれば報酬はついてくる」
段階です。照会のあった仕事を断ったことは5年間で2回しかありません(経験の浅い通訳者にとってあまりに難易度が高かった)。照会に対する答えは原則として常に Yes です。

※ 注意:社会経済状況により今後通訳需要に大きな変化がある可能性はあります。


こうして少し基盤のようなものができた気がしたら、少しずつ自分なりの職業人生を考えてもいいのかもしれません。自分が何に向いているかは何年たってもよくわからないのですから、あまり早くから「専門」「マーケティング」と騒がなくてもいいかな、と思います。


たまには天丼も。秋葉原の「天芳」で 800円。店で働く3人のチームワークがみごと。

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