通訳学校の講師をしたことがあります。
受講者の最大の課題は聞いて理解すること。これは私にとっても(そしておそらくどの通訳者にとっても)同じ。
特にノートを取ることがとても大切なように思ってしまうことの弊害は意外に大きいと思います。通訳の聞き取りは書き取りの練習ではありません…。何とかして多く書き留めておこうという意識・行動が話の理解を妨げてしまうことがとても多い。
このことはこのブログで以前に何回か書いていますね。以前からの読者には繰り返しとなって恐縮です。
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こんなことをまた思い出したのは、2019年になってから少し内容の密度が高く語りが速めの素材で逐次通訳の練習をしたからです。訳出をしようとしたら、聞いている間はわかったつもりになっていた話の内容の影が薄くなっているではないですか。
「ああ、あの問題だ」
とすぐに思い当たりました。早口を追いかけてノートを取ろうとして、くっきりと理解するように聞けていなかったのです。
落ち着いてノートを取るようにしたらずいぶんと楽になりました。訳の精度もずっと改善されます。早口だと思っていましたが、実際はそうではないこともわかってきます。「早口に聞こえる話し方」をする話者なんですね。
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サンバル粉を作ります。時計の2時から 米、とうがらし、キマメ、クミン、コリアンダー、フェヌグリーク
こちらは油に香りを移すスパイス。とうがらし、フェヌグリーク、ヒング、マスタード、クミン。