50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2019-01-14 おっとりといきましょう

他の多くの仕事と同様に、通訳でも
ダメージコントロール
がとても重要です。

  • 大量の資料が直前に電子ファイルで送られてくる
  • 現場に到着したらなかったはずの資料が机に積んである
  • 上着の内ポケットから(作らないはずの)スピーチの原稿が出てくる
  • 知らされていたのとは別の階で会議が始まっている
  • 地下鉄が止まってパートナー通訳者がまだ来ていない
  • 昼食を持ち込んだら弁当の手配があった
  • 電話会議の接続先が2か所で、1か所は携帯電話を使うんですって
  • 印刷してくれた資料の背景が黒塗りで書き込みができない

こんなことはごく普通に起こります。

そんなとき、ほぼ最善の対応は
「ま、いっか…」
と心の中でつぶやくことです。騒いでどうなることでもない。

現場ではにこやかに余裕を漂わせて仕事をします。同席通訳者と
「ちょっとー、どーゆーこと?」
「ひどいよねー!」
と盛り上がるのもはしたない。
「いやー、なかなかですね…」
苦笑い笑顔で対応です。

改善提案は仕事が終わってから建設的に伝えればいい。そのときも決して相手を責めず。

顧客に価値を提供するのが通訳者の仕事。それにつながらないことはできる限りそぎ落とす。ゆったりと構える通訳者は同業者からも歓迎され、高く評価されているようです。あれがひどかった、こんな不当な扱いを受けたと(特にソーシャルメディアで)言って回る通訳者はそれなりに遠巻きに見られるようになります。


コメダ珈琲店で何か食べるとなると、これ。フィッシュフライバーガー。

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