50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2018-12-06 企画のおもしろさ

日本会議通訳者協会主催の
「会計知識『基礎の基礎』ワークショップ」(東京・全日・日本語)
が良い評価をいただけたようです。

このワークショップは私が企画・準備・実施したのでとてもうれしいですね。

会計の入門書には良質で読みやすいものあるのですが、
「本を選んで読み始めるまでがおっくう」
「やはり専門的な用語が多くて」
という声があるので企画しました。同じ部屋で声で空気を振動させ、顔の表情を使って、体の動きが見えればそうした敷居がずっと低くなると思います。


今回特にすばらしかったのは双方向・参加型で進んだことです。進行役から参加者にどんどん問いかけ、参加者からも次々に実にタイミング良く多くの質問がありました。進行役が
「何か質問はありませんか」
と尋ねる必要がないって、すてきではないでしょうか。また、質問の内容が進行に実に役立つものばかりで参加者全員の理解が深まることにつながったと思います。

通訳演習を実施しないという方針も良かったようです。日本語以外を母語とする方も多く参加してくださいました。募集要項に「日本語」・「通訳演習は実施しません」と明記したのですが、意図が伝わったようでありがたく思います。


会計というとIR通訳を連想する方も多いのですが、今回は企業財務会計・事業計画・会計システム構築といった幅広い場面で通訳者が会計担当者の発想にすっと寄り添えるようになったら通訳にもとても良い影響があるだろうと考えて企画しました。企業勤務時代に原価計算から財務諸表の作成・経理システムの更新を担当し、通訳ではERPの導入・監査・決算発表を経験しました。こんな経歴も通訳と会計との橋渡しを提供する一助になったのではないでしょうか。


ブンボーフエ(米粉の丸断面の麺「ブン」、牛肉「ボー」、都市の名「フエ」)

f:id:shira-j:20181205103612j:plain