思いつくままに語っていく話者の同時通訳は難物です。以前、2016年にも似たような体験をしたのを思い出しました。
音声が耳に入るそばからどんどん訳出していかないと通訳者が取り残されます。そして
「思いつくままに語っていく話者」
というのが通訳者にとってはかなり厳しい。
語りが速くても内容に一本筋が通っていればなんとか追いついていけます。場合によっては話者の思考に「同期」するかのように訳せる部分も出てきます。
しかし、話者の思考が通訳者にとって読めない・親しみがない場合はずっと難しくなりますね。通訳ですから、反射的な対応だけでは別の言語にはできません。ある程度の理解が必要です(内容の理解までいかなくても、「何がどうした」という構文は理解する必要があります)。そしてそれに使える時間がごく限られてしまいます。
速さに対する練習も外せないなと再認識しました。
▼
私が企業の駐在員として英領香港に着任したころ、こんなことがあったとは…。そして帰任前の 1989年には中国で…。