生産施設の労働安全の話は
- 企業にとって非常に重要
- 基本は共通している
- ひととおりの準備が比較的しやすい
- ただし生産そのもの・企業の事情は大きく異なる
という特徴があります。
毎月のように会議で通訳をしている超大手企業でも安全衛生の話は必ず出ます。製品Aを作るX工場と製品Bを作るY工場とでは扱う原料も施設も加工も違いますし、安全衛生の具体的なところはかなり違います。
しかし、基本は同じ。
基本がわかっていれば産業別・作業別の特徴もかなり理解しやすくなります。
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私は社会保険労務士試験の合格発表を待つ間に第一種衛生管理者の試験を受けて資格を取得しました。一定規模の事業所では衛生管理者を選任する義務があるので資格保有者は何かと重宝されます(私も衛生委員会の参加者でした)。
環境(environment)・安全(safety)・衛生(health)の頭文字から「安環」、「安衛」と略されることも多いです。英語でも EHSだったりHSEだったりSHEだったりします。詳しくない米国人は「シー」と読んで通訳者を困らせたりします。
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米国人が安全衛生の話をするときには同国の労働安全衛生所管官庁の OSHA を念頭にしていることが多いので、「オシャ」について少し知っておくと話の見通しが良くなります。
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安全衛生の通訳では現場巡回もよくあります。ヘルメット(hard hat)に安全眼鏡(safety goggles)の着用も慣れたもの。このような個人用保護具(personal protective equipmet, PPE)の名称もひととおり知っておくと
「この通訳者はわかってるな」
と顧客の信頼も深まって仕事がうまくいきます。
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工場にも行きますが、こうした場所にも行きますよ(安全衛生関係の仕事ではありませんが)。