50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2018-07-25 詰め込んでみた

6月と7月とに少し業務を詰め込んでみました。この2か月で50件、うち同時通訳が32件、逐次通訳が18件。1月・2月の件数が少なかった分を取り返せた感じです。

通訳関連雑誌の調査によると、極端に高い報酬・極端に低い報酬を除くと2016年の1日あたり通訳の平均報酬は 44,000円程度とのこと。この平均報酬を得ていれば少し忙しいけれど月に21件詰め込むと月商 924,000円です。年末年始・夏の休みや春秋の連休もありますから、平均の月収はもっと低くなるでしょうね。月額 800,000円として年間売上は 9,600,000円。給与所得にすると 6,000,000円くらいに匹敵するでしょうか(有給休暇・退職金の月割り額・社会保険料の事業主負担額・将来の厚生年金受給額などを勘案して)。

私の同級生だと年収 12,000,000円は珍しくないので、半額以下! ということにもなりますね。

「通訳はさほどもうからないよ」
と多くの人が言うのはこんな事情からだと思います。他の事業と違って「掛け算」が効きません。作家なら著作が数十万部売れることもありますし、予備校の人気講師ならビデオ教材の二次使用があるでしょう。俳優・歌手なら宣伝に起用ということもある。

通訳者はその時・その場の職業です。2018年7月25日にできる仕事は普通は1件。短ければ2件もありうる。最多でも3件でしょう。掛け算ではなく地道に足し算を重ねていく仕事です。

それでも自分で自分のキャリアを作り、大いなる自由を得る楽しさは金銭には簡単に替えられません。会う人に
「(髪は薄くなったが)元気で良い顔をしてるね」
と言ってもらうことがよくあります。

はい。まだまだこれからですから!


それと、通訳は学歴・年齢・性別・国籍等を問いません。通訳がしっかりできて、お客さんに気に入ってもらえる行動ができれば上記程度の年収を得るのはさほど難しいことではないようです。家庭の事情で細々と続けざるを得なかったり中断が長くなっても、仕事ができれば注文は戻ってきます。


暑かったので出来心…。

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