50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2018-07-05 献血・骨髄移植

横浜駅東口 クロスポート献血ルーム はかなり好きな場所です。明るく清潔感があり、広々しています。献血者は顧客ではないのですが、ほぼ最高の「顧客体験」をして帰ることになります。所員の丁寧な対応、きびきびとした動き、こまやかな気遣いは私にとっては高級ホテルの接客を上回るものです。


数年前に献血の帰りに資料をもらい、骨髄移植ドナーの登録をしました。実際に適合者がいた場合には仕事を休んで全身麻酔で骨髄細胞を取り出すのですが、フリーランスになったからにはそうした時間の使い方もあるだろうと思ったのです。

そして2~3年が経ち、ドナー登録をほとんど意識しなくなったときに電話がかかってきました。適合者が見つかったので、意思に変わりはないか、とのこと。承諾すると大きな封筒で書類が届きます。

その後に移植コーディネイターと初回の面談・検査がありました。コーディネイターも身体検査を担当した医師(専門は小児がん)も親しみやすく実に立派な方で、自然にこちらの頭が下がります。献血と同じで、無償・善意というのがキーワードなのかもしれません。

私の場合はこの段階で患者側の都合で実施なしということになりました(移植できないほど病状が悪化したということも多いと聞きます)。

登録の時点ではさほど現実感を伴いませでしたが、コーディネイターから話を聞いて採血して検査を受けると現実味が急に増してきました。家族同伴・弁護士列席で意思確認をし、実施が決まれば移植を受ける患者の造血幹細胞を放射線ですべて死滅させます。つまり引き返せない。

自分の存在が他人の命脈を握る。そんなことを考えた体験でした。


そして私は55歳を迎え、ドナー候補者から自動的に外れました。その通知が届いたとき、思わずほっとしたことは告白しておきます。


神奈川県警察 運転免許センターが道路の反対側に移転してぐっと近代的になりました。そこから歩いてすぐの 二俣川献血ルーム もとても居心地のよい場所でした。運転免許センターの中にあったときと比べて来訪者がずいぶん減ってしまったとのこと。免許更新の際にはぜひ立ち寄ってみてください。木を生かした内装がとても良い趣味です。


斬新な盛り付けの刺身定食。

f:id:shira-j:20180704212713j:plain