通訳という仕事をしていると普段では縁のない話を聞くことになります。企業の大きな転換点やテレビで盛んに報道される政治の動向、社会的に大きく注目される事件についての業務もでてくることでしょう。
通訳をしながらも胸が躍るような体験や涙をこらえ声が詰まらないように気持ちをしっかり持つ場面もあります。同時通訳のときにはなんとか訳を続けることができても、私の場合逐次訳では相当に心の準備をしないと危ういときが過去に2度ほどありました。
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このようないわば「大場面」と呼べそうな通訳は記憶に残りやすい。その一瞬は一度しかない。しかし、そうした場面が特別なのではなく、すべての場面が一度しかなく、それゆえ特別なのだと最近ようやく気づきました。
毎月開かれる会議でもさほど深入りしない商談でも、その場は一度きりでもう二度と再現されることはありません。
そんなこともときには考えながらしっかりと誠実に伝えていこうと思います。
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仕事先で紅葉のごほうびが待っていました。
銀座コリドー街のトルコ料理店「イスタンブール」。おすすめできます。特別な食べ物が出るというわけではないのですが、店内の雰囲気や接客など全体的にとてもくつろげます。