50歳で始めた通訳訓練

会社員からフリーランス通訳者に転身。同時通訳ブースに入り、通訳学校の講師に。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2017-09-17 仕事内容の予測・顧客の評価

仕事についての予想は当たらないものだと思っています。考えていたのと違ったなあ、というほうが多いかもしれません。

細かいことは話し合わないと予想していた会議で技術的な詳細に入り込んだり、とても難しそうだと思っていた内容が実は発表者の明快な説明で訳しやすかったり。

予測して仕事に臨むのは大切ですが、そこであまり心配しすぎると準備に差し障りますし、当日の出来にも良くない影響がありそうです。

そして、経験を積むにしたがってだんだんと「見通し」が利くようになってくるのでしょう。

▼それと同様に、お客さんの通訳者に対する評価も通訳者が感じる結果と食い違うこともあるようです。通訳者は
「今日はなかなかうまくいった」
と思っても顧客はそう思っていなかったり、通訳者が
「いや、参った。これでは客の評価は厳しいだろうな」
と感じても意外に良い評価だったり。

原因はいろいろありそうですが、次の2つではないでしょうか。

  • 顧客と通訳者との組み合わせ、いわゆる「相性」
  • 難しい仕事は他の通訳者にとっても難しいので、評価が相対的になる

元発言に語句の単位で忠実な通訳を高く評価する人もいれば訳出の流れの良さに重点を置く人もいます。ぎっしりと詰め込んだ訳でかまわない人もいれば、早口で平坦な訳は聞いていて理解に残らないという人もいます。

「うまくいった」
と思う業務は他の通訳者にとっても成功する確率が高いので、
「この前の通訳者さんには及ばないね…」
ということもあるでしょう。そしてその逆も。


いずれにしろ通訳者は顧客の反応や評価を受け取ったら
「なるほど。顧客はそう感じたのか」
とまずは受け止めることが必要だろうと思います。自分の感触と違っても
「他人の感じ方は自分ではどうにもできない」
「自分の感じ方も真実だが、顧客の感じ方もまた真実だ」
と淡々と受け入れることが建設的な改善努力につながるはずです。

 


暑かった日に恵比寿のインド料理店「タンドゥール」に入ったら、ラッシーが大きな容器で出てきました。ランチメニューにある「ダルマッカーニー」(豆を使ったクリーミーでマイルドな北インドのカレー)がおいしいですね。店に伝えると
「他の店ではあまり作っていないようですから…」
と奥ゆかしい返事がありました。

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