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50歳で始めた通訳訓練

会社員からフリーランス通訳者に転身。同時通訳ブースに入り、通訳学校の講師に。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2016-07-31 通訳・翻訳の「商品」としての特殊性

2016年7月の売上は本年度最低となってしまいました。仮案件の消滅が痛かったですね。発注主の予算管理の厳しさを感じます。

私も企業勤務で物品やサービスの購買をしてきましたから事情はよくわかります。いままで同じところに発注している業務についても定期的に見直しを図る。新規取引先から見積もりを取ってみる。


通訳・翻訳の特徴として挙げられるのが、成果物や役務の品質を理解・測定するのが容易ではないという点です。数十年前には両言語を解するのは現場に通訳者のみということがごく普通でした。現在では特に英語を使う人は増えてきましたが、それでも同時通訳だと原音声・目的音声の両方を聞いている人はほとんどいません(というか、物理的に非常に困難)。

また、程度の差はありますが
「銅で済むところに金は使うな」
というのが経済的には合理性を持ちます。

たとえば社内管理規程で外国語でも文書をそろえるとしても、おそらくだれも読まないので「翻訳が存在すれば良い(=機械翻訳レベルで足りる)」こともあるでしょう。

飲食だってランチ1万5千円の寿司店から200円台のファストフードチェーン店までちゃんと満席になるのです。私はインド本場のカレーのすばらしさを説いていますが、松屋のカレーも消費者に強く支持されていますし、そこに文句を言うつもりは全くありません。

私の立場は
「どの通訳者をどのように使うかは市場が決める」
というものに近いですね。与えられた条件の中で自分の最善を尽くすのが先。顧客やエージェンシーを教育しようという試みはほぼ必ず失敗します。不満を持つと心と体と美容に悪い。