The Economist の記事を目で追って記憶し、紙面から目を話して唇をわずかに動かして(声は出さない)再現する練習を始めて2年半になります。
耳から入れるリプロダクションと効果がどう異なるかはわかりませんが、電車の中や待ち合わせのカフェでできるのが便利です。練習方法は実行可能でこそ意味を持ちます。
二年半経過した現在、始めた頃より記憶に留まる質・量が少し増えたような気がします。記憶力が向上したというよりは、英語を瞬時に読み取る力がついてきたのが原因かもしれません。文の内容が細部まで鮮やかに理解できるので再現も楽になる、という感じです。
英語の文の構成がわかってきたのも原因のひとつのようです。次のような展開をよく見かけます。
- 主題を提示(こんな話をしますよ)
- その主題がどんなもの・ことかを説明(それって、こういうものですよ)
- 主題の展開(こんなことが起こりましたよ・こうではないでしょうか)
こうした「枠」が意識にひっかかっていると、それを手がかりにして文を再現できる確率が高くなる気がします。
「▲は■という問題を引き起こしている」
「(えっと、▲の補足があったっけ)▲とは××といったものである」
「(それから問題の中身だな)問題■と言うのはかくかくしかじか」
「枠」を考えているわけではありませんが、無意識に助けになっているようです。広義の英文解読力と言ってしまえばそれまで。
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TOEIC スコア 970 を取得して英検1級に合格したのが20年前です。当時と比べて英語の運用能力はずいぶん伸びた気がします。当時の読解がかなりいいかげんで、なにより遅かったのが今になってわかってきました。TOEICのリーディングセクションで時間がぎりぎり程度では通訳訓練をしても効果は薄いように思います。
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長期間規則的に練習を続けられたのはモコちゃんパパさんのブログ「定年からの通訳デビュー」にあった一連の記事がきっかけとなったからです。この場でお礼を申し上げます。
「縁」
「リプロダクション」
「リプロダクション 嬉しいコメント」
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Ayumiさんはリプロダクション50日目。乳飲み子を起こさないように気を付けていたリプロダクションの苦労をコペルニクス的転回で解決。中国語読書300冊は102まで進んだようです。政治・社会・文芸・歴史と幅広い分野をハードカバーで読んでいらっしゃいます。