50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2014-12-20 通訳のさまざまな形

顧客と通訳者との「組み合わせ」の妙というものはありそうですね。現在担当している業務でもそれを感じます。
「マイクロフォンを通して会議室で流れるような同時通訳をしてほしい」
という要求だったら十分なサービスを提供できなかったかもしれません。

他の多くのことと同様(通訳に限らず)初日はどうなるかと思いましたが、通っている通訳学校の講師の発言
「3日経って大丈夫なら、たぶんイケます」
は真実でした。

一か所に長くなると立場は通訳担当の契約社員に近くなりますね。おそらく社内通訳者が成功するには以下のような要素があるのかな、と考えました。

  1. 通訳者が内容に対する興味を深める
  2. 内容がわかってくる
  3. 会議に先だつ打ち合わせで顧客が安心する(この通訳者はよくわかっている)
  4. 信頼感が醸成されて通訳に良い影響を持つ
  5. 顧客の交渉相手(社外・他部署)からも信頼されてくる(こちらの言い分もきちんと訳してもらっているようだ)

他のすべての仕事と同様、人間と人間との接点がある限り
「この人ならたぶんだいじょうぶ」
と思ってもらうのは大切ですね。そして、そう思ってもらうにはこちらからも
「このお客さんならだいじょうぶ」
「なんとか役に立ちたい」
と感じることが大切なのではないでしょうか。

完璧な通訳者が存在しないのと同様、(自分にとって)完璧な顧客やエージェント、完璧な通訳学校というものも存在しません。それなら、どうするか。

Love's a state of mind
(Stevie Nicks, Rhiannon)