プロ速成科という課程で受講していることもあり、受講後のことも考えます(考えるよう仕向けられます)。
学校を出ただけでは通訳市場で売れる保証にはなりません。市場で評価されていく人もいれば入門的・低報酬な通訳業務に長く従事したり、市場から姿を消していく場合もあるでしょうね(さもなくば世の中は通訳者だらけになっている)。
通訳者として初仕事をするって、希望に胸を膨らませておしゃれなカフェやこだわりの麺・スープのラーメン店を開店するのに似ているかもしれません。開店は資金があればだれでもできる。ただし、お客は味・価格・場所・雰囲気などを店側の想像以上に厳しく評価します。数年間店を続けられる確率は10%に満たないくらいだとか。
カフェ開店指南の記事にわかりやすい表現がありました。
お客さんというのは何度も書くが、
保守的でリスク回避的である。
だから見ず知らずのオーナーがカフェを開業したくらいで、お客さんが来る方がおかしいのだ。
通訳というサービス業に参入するなら、こうしたことも考えてみる必要があるでしょうね。通訳を発注する客はカフェの客よりさらに保守的かもしれません。多くの顧客(通訳以外に心配事がたくさんある)にとって
通訳の成功=失敗しないこと
ですから。
見ず知らずの通訳者が業界の片隅で業務を始めたとして、それがどのように将来につながるのか。
(続く)