50歳で始めた通訳訓練

会社員からフリーランス通訳者に転身。同時通訳ブースに入り、通訳学校の講師に。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2014-07-25 単語(英検1級とか何とか)

実用英語検定試験1級に出てくる語彙(単語・熟語)がよく話題になっているようですね。20年前もそうでした。

母語話者も使わないような単語だから、学習は試験のためと割り切るべき」
「あのくらいの語彙は高校・大学に行った人なら使いこなせるべき」

などなど。

人それぞれでいいんでしょうね。

学習する必要があればすればいいだけのことです。そして、学習する必要があるかどうかは、どのように英語とかかわっていくか(英語を使っていくか)で大きく異なるはず。この点を考えずに議論するのは時間の無駄です。

「あんな単語、見たこともないし、今後も見ない」
という人は、自分の実用面に関する限り学習する必要はないのです。


私は
「さほど変な単語は出てこないな」
と思いました。後日趣味の読書で英検1級程度の語彙力では間に合わないことはいくらでもありました(注)。一般誌の TIME や The Economist でさえ英検の範囲は超えているんじゃないかと思います(TIME や The Economist なら英米の優秀な高校生が知らない単語は出てこないはず。日本でもそこそこの高校生は文藝春秋中央公論は辞書なしで読みますよね)。


自分に必要な語彙を知るのは簡単です。出会うもの(出会う可能性のあるもの)を学習すればいいだけ。他人と議論しても始まりません。


ところで、通訳者はこんな悠長なことを言っていられません。単語を選ぶのは原発言者であって自分ではない。えらいこっちゃ。

 

注:ジャンボジェット誕生についての本 Wide-Body (Clive Irving) や 人体の死についての本 How We Die (Sherwin Nuland)、原子爆弾の開発についての記録 The Making of the Atomic Bomb (Richard Rhodes) など、日本語だったらどんどん読めるはずの本でだいぶ苦労しました。自ら望んだ読書ですから、出てきた単語も私の人生には必要だったわけです。