逐次通訳で情報が漏れてしまいます。
さほど多くのことを語っていないのに、あちらこちらと抜けます。
例:S鉄道の前身は砂利を運搬するために敷設されました。昭和30年代・40年代に沿線がベッドタウンとして開発されると共に通勤や買い物で利用する乗客が急増し、駅の地域ターミナル化も進みました。現在では支線も有する首都圏大手私鉄の1社となっています。
1.カタマリ抜け:意味の塊がすぽんと抜けます。「駅の地域ターミナル化が進みました」が落ちるとか…。
2.状態抜け:動作は表しても、その状態が落ちます。「急増し」が「増加し」になったり、「ターミナル化が進み」が「ターミナル化され」に化けたり。
3.ちょいウソ:「首都圏大手私鉄の1社」を「大手私鉄」で済ませたり。
4.列挙でこける:「通勤や買い物で利用する乗客」が「通勤客」だけになったり。
上記に加えて助動詞による意味の違いを無視したり時制が怪しくなったりしますね。
※ このような短い文で1~4が複数起こることはさすがにありません(ない…はず…)。抜け方の例として書いてみました。
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理解が鮮明だとそうそう抜けないはず、と専門家(通訳学校講師等)が語っていますが、「言葉の端々」はなかなか引っかからないですね(私の場合)。上記例だと下手をするとノートの「書き取り試験」になっちゃいそうです。
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表題に「乗り越えられない」と書きましたが、実際にはそうそう「乗り越え」られるものではなく、「少しずつよじ登る」感じで取り組むことになると思います。